研究課題/領域番号 |
22K17949
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内田 貴久 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教 (30906417)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 選好モデル / 関係構築 / 人間関係 / 対話ロボット |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「対話とは何か」という学術的問いに対し,価値観のすり合わせを通した相互理解により,人間関係を明らかにすることである,という仮説のもと研究を行う.価値観として選好を対象とし,選好類似性の探索(価値観のすり合わせ)を通して,人間関係を推定し,関係構築を行う対話ロボットを開発する.まず,個人の選好をモデル化する対話手法及び複数人の選好モデルから人間関係をモデル化する対話手法を確立する.そして,人間関係モデルに基づいて関係構築を促進・制御する対話ロボットを開発する.これら3つの課題を解くことで,ロボットが特定の人間の対話意欲を長期的に維持/向上できるかを評価し,上記の仮説を検証する.
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は,選好の類似性を探索して人間関係を推定し,関係構築を行う対話ロボットの開発である.そこで,個人の選好をモデル化して,複数人の選好モデルから人間関係をモデル化し,人間関係の構築を促進する対話ロボットを設計する計画であった.今年度は主に課題1「個人の選好モデル」の発展的な研究および課題3「選好類似性の情報量に基づく関係構築の促進・制御」の研究を進めた.前者については,これまで大規模言語モデルを用いて選好のモデル化を行っていた手法を発展させ,選好の背後にある価値観をモデル化する手法の検討を行った.これに関する予備的な結果は国内会議にて口頭発表を行い,その成果をさらに発展させて実験を行い,論文誌への投稿を予定している.後者の促進については,共通選好の情報量(珍しさ)に基づきメンバの人間関係を促進する対話ロボットの,実験データの詳細な解析および理論の整理を進め,この結果は論文誌へ投稿し採録が決定した.また後者の制御に向けて,ロボットの種類に応じてどのような話題について意見交換する意欲を喚起するのか,それぞれに対して帰属できる意見との関係をもとに検証を進めた.この結果は論文誌へ採録された.さらに人間に見た目が酷似したアンドロイドにおいて,意見帰属の要因を調査し,国際会議においてポスター発表を行った.今後はこれらの成果に基づき,人間関係をモデル化する手法を確立し,人間関係モデルに基づいて関係構築を促進・制御する対話ロボットを発展させる.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
課題1については発展的な内容にも取り組み,課題3については主要な部分は完了している.残る課題2について重点的に推進する必要がある.
|
今後の研究の推進方策 |
課題2における人間関係のモデル化を重点的に進めると同時に,課題3の残された課題に取り組む.
|