研究課題/領域番号 |
22K17968
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
田中 悠一朗 九州工業大学, ニューロモルフィック AI ハードウェア研究センター, 助教 (70911288)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脳型人工知能 / ロボット / レザバーコンピューティング / 海馬 / 扁桃体 / ハードウェア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は家庭用サービスロボットのための人工知能(AI)として,現行のAIで実現困難なロボット自身の少量の経験からの学習,複数タスクの学習,低消費電力実行を可能とする脳を模倣した汎用型AIハードウェアの実現を目指す.少量の経験からの学習は,脳の記憶システムを担う海馬・扁桃体・前頭前野の機能をAIモデルに取り入れることで実現する.複数タスクの学習は破滅的忘却を回避するAIモデルの学習法を考案することで実現する.低消費電力化は高効率演算を行うAIモデル専用ハードウェアを設計することで実現する.
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研究実績の概要 |
脳を模倣した汎型AIハードウェア実現とそのロボット応用に向けて,2023年度は前年度に引き続き,海馬・扁桃体モデルの拡充,前頭前野モデルのベースとなるレザバーコンピューティングの拡充を行った.海馬・扁桃体モデルの拡充では,大規模言語モデル(LLM)を取り入れて,LLMが備える常識的知識と,提案モデルが獲得する環境特有の知識を組み合わせた行動計画ができるロボットシステムを構築した.ここで得られた成果は,特許出願を行った他,電子情報通信学会スマートインフォメディアシステム(SIS)研究会で報告し,共著者がSIS研究会若手研究奨励賞を受賞した.一方,レザバーコンピューティングの拡張では,自己組織化するマルチリードアウトを備えるレザバーコンピューティングのバッチ学習版アルゴリズムの提案を行った.前年度までに提案したオンライン学習版アルゴリズムは,学習を制御するハイパーパラメータが多いことに加えて,与えられたデータの順番に応じて学習の結果が変わるなどといった,学習の不安定性の課題があった.当該年度に提案したバッチ学習版アルゴリズムは学習を制御するハイパーパラメータの数を削減し,与えられたデータの順番に学習結果が依存しない方法を取り入れた.ここで得られた成果は,特許出願を行った他,国際会議2023 International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications(NOLTA2023)および論文誌IEEE Accessにて成果発表を行なった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時,当該年度はマルチリードアウトレザバーコンピューティングのソフトウェア開発と海馬・扁桃体モデルの開発を行う計画であり,予定通りに計画を遂行した.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き計画通りに遂行する.海馬・扁桃体モデルの開発について国際会議や論文誌にて未発表であるため,次年度は特に英語論文の執筆に力を入れる.
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