研究課題/領域番号 |
22K17979
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
船橋 賢 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (00905151)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 触覚センサ / 多指ロボットハンド / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では複数種類の触覚センサからの情報を統合して多指ロボットハンドの指先や指腹を使ったより巧みかつ安定した操り動作を目指す.近年は様々な触覚センサを利用した多指ハンドの研究が多い.しかし,光学式は搭載するスペースを要求し,磁気式は触覚情報が少ないと課題があり,多指ハンドへの触覚センサの搭載も指先など限定的で可能な操り動作も限られていた.これに対し,ロボットハンドへの各部位に必要機能によって搭載するセンサを変えることで,その課題を克服しつつ必要な触覚情報を取得する.さらに,各センサのサイズ形状やセンシング方法が異なるという課題を深層学習による統合的な情報処理で解決し,安定した動作達成を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では、多指ロボットハンドの掌全体を使った巧みかつ安定した操り動作を実現するために,複数種類の触覚センサからの情報の統合とそれによる動作生成を目指した.まずは深層学習モデルの調査をした.触覚情報と関節情報を平面的に注意するように学習でき,未知の把持位置や物体との特性に合わせて適応的に動作を変えることに成功した.次にロボットハンドによるより器用な操り動作のために高分解能の光学式触覚センサを開発・改良した.人間の指先の面接触形状を取り入れ,操りが容易な指先形状でありながら微細な把持状態を取得できることを確認した.現在は,複数種類の触覚センサを統合したことによる繊細な動作生成を行っている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,各触覚センサの特徴や限界を逆手に取り,人の手上の固有受容器の分布を模倣するため,光学式触覚センサのような高い解像度を持つがスペースを取るセンサを指先に,センシング点は少ないが薄く容易に貼り付けられる磁気式の触覚センサを指腹や掌に搭載した.さらに重要なこととして,今まで深層学習は画像や関節角度などの情報をマルチモーダルに処理してきた実績があるが,触覚単体でも,様々なモダリティが混在する難易度の高い情報であり,しかしながら人間のように巧みな操りを行う上では欠かせない観点と考えた.これにより人間の作業を行うことを目指すことで学術的意義のみならず社会的意義も見出そうとした.
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