研究課題
若手研究
一口に「懐かしい」と言ってもその質感は多様である。「あの日あの場所」や「あの頃」という記憶の側面、そして「幸せ」や「ほろ苦い」という感情の側面がこの質感の多様性を生み出していると考えられる。多様な記憶と感情価で構成される質感の異なる懐かしさはどのような脳活動の違いから生じるのだろうか。本研究では懐かしさを構成する1)自伝的記憶の階層(エピソード的自伝的記憶や意味的自伝的記憶)、2)感情価(ポジティブ、ネガティブ)の類似性に着目した機能的MRIデータの多変量解析により、「あの頃の苦くて甘い記憶」などの質感の神経表象の解明に取り組む。