研究課題/領域番号 |
22K18002
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
東口 大樹 京都大学, 医学研究科, 助教 (60825553)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | パーキンソン病 / すくみ足 / fMRI / 大脳基底核 / 扁桃体 / 仮想現実 / 安静時機能的結合 / 心理的負荷 |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病に特徴的な歩行障害であるすくみ足は、転倒の原因となり得るが、その機序については不明な点が多い。これは、その病態の複雑性から症状を誘発しにくいことが一つの原因である。 本研究では、仮想現実環境を使用し、心理的負荷状況を再現するなど病態を考慮した定量的行動指標を構築し、行動指標と脳画像指標の関連性を多角的に検討することで、実際のすくみ足の程度と関連する神経基盤を同定することを目的とする。
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研究実績の概要 |
パーキンソン病(PD)に特徴的な歩行障害であるすくみ足の機序について、まず最初に、仮想現実環境(VR)を使用し、不安や恐怖および注意の切替えによる要素といった病態を考慮した定量的行動指標を構築すること、次に、構築された行動評価系と安静時およびVRを応用した歩行想像課題時機能MRI(fMRI)の2つの脳イメージング指標との関連性を多角的に検討し、実際のすくみ足の程度と相関する神経基盤を同定することとするが本研究の目的である。 既存データを用いて脳画像指標と行動学評価系を統合した多角的評価系の開発に向けて、安静時fMRIに先立ち、高度な構造画像解析方法(HCP解析)を行い、PDに特徴的な皮質厚などの変化を同定し、精神・神経疾患領域のワークショップで報告した。前年度に報告した、大脳基底核・小脳を含む皮質下運動ネットワーク、扁桃体などを含む感情ネットワーク、前頭頭頂ネットワークを含む認知ネットワークの相互作用がすくみ足に及ぼす影響に関する論文の結果をもとに仮説立て、解析を行っている。 また、病態を統合した行動評価系の開発のために、主にVR環境開発に取り組んでいる。モーションキャプチャー、筋電図、加速度計と合わせた同時計測系の構築は完了している。VR開発を外部に委託する予定であったが、経済情勢の悪化により発注先の再選定が必要となった。現在、一部自己作成を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1)別の研究との兼ね合いもあり、実験系を再度組みなおす必要性が生じたため。 2)前述したように、研究開発当初は、VR開発を外部に委託する予定であったが、経済情勢の悪化により、発注先の再選定を行ったため遅れが生じている。そのため、本研究の基盤となるすくみ足を有するPD患者に対するfMRI研究を論文化して得た知見を踏まえて、脳画像指標の構築を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
代表者の所属機関変更により、実験系を新たに組みなおす必要性が生じていたが、現所属期間では別の研究との兼ね合いもあり、実験系を再度組みなおす必要性が生じ、整備を行った。今後は現所属機関と前所属機関で並行して計測を行えるように体制を整える予定である。また、VR開発については、一部自己作成を進めているが、次年度の予算を考慮し、最良のシステムを構築していく。論文化して得た知見を踏まえて、構造画像解析を含めた脳画像指標の構築を進めており、上記の実験系が整備でき次第、計測を優先して行う。
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