研究課題/領域番号 |
22K18028
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
亀崎 和輝 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究員 (00910142)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 総一次生産 / 硫化カルボニル / 二酸化炭素 / 炭素循環 / 地球温暖化 |
研究開始時の研究の概要 |
硫化カルボニル(COS)は二酸化炭素(CO2)固定量(総一次生産: GPP)の間接的な指標として注目されている。しかし、COSを用いた総一次生産の見積もりは過大評価であることが指摘されている。この原因の1つは森林生態系におけるCOS吸収には光合成に伴う植物による吸収以外に土壌吸収があり、植物吸収の寄与率が定量できていないことにある。そこで、本研究では、岐阜県高山の森林サイト(高山試験地)において、植物と土壌の寄与を区別し、植物によるCOS吸収の寄与率を定量することを目指す。
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研究実績の概要 |
硫化カルボニル(COS)は二酸化炭素(CO2)固定量(総一次生産: GPP)の間接的な指標として注目されている。しかし、COSを用いた総一次生産の見積もりは過大評価であることが問題である。この原因の1つは森林全体のCOS吸収フラックスにおける植物の寄与率が定量できていないことにある。そこで、本研究では、土壌・葉群チャンバー実験、気象観測タワーを用いた実験が可能な岐阜県高山の森林サイト(高山試験地)において、最先端のCOS濃度とCOS同位体比の測定法を適 用することで、土壌と植物の寄与を区別し、植物によるCOS吸収の寄与率を定量することを目的とする。 2022年度に、高山試験地においてCOS濃度の観測を行ったところ、小虫や水分の影響でまともにCOS濃度が測定できなかった。そこで、2023年度は、除湿機構を加えるなど更なるCOS濃度分析法の改良を行った。開発したCOS濃度分析方法について、その挙動を観察するために、まずはつくばにおいて1年間の大気観測を行った。その結果、COS濃度に特有な日内変動と季節変動が得られたため、COS濃度を正確に測定できていると考えられた。得られた結果は国内の学会で発表した他、論文として国際誌に投稿した。COS同位体比の分析については、これまでの手法では液体窒素を用いて大気中のCOSを現場で濃縮する必要があるが、液体窒素を森林サイトに持ち込むことは困難であり、複数の試料を採取することは困難であった。そこで、森林でも試料を採取できるように、液体窒素を使わないCOS同位体比用試料の採取方法を構築中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定では今年度から高山試験地でCOS濃度の観測を行う予定であったが、僅かな期間しか実施できなかった。高山試験地で実際に観測をした際に、小虫がフィルターに詰まること、レーザーセル内で水が結露してしまう問題が生じた。これに対応するために、予定していたよりも研究が遅れてしまった。しかし、次年度は高山試験地での実験を実施可能な状態になったので、次年度実施する。また、COSの同位体比分析法についてはほぼ完成しており、次年度から高山試験地の試料を分析予定である。
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今後の研究の推進方策 |
構築した装置を用いて土壌チャンバー実験やブランチチャンバー実験を実施するほか、COS濃度の長期観測を実施する。次年度からは高山試験地で採取した試料のCOS同位体比分析を実施する。得られた結果について国内外の学会で発表するとともに、論文として発表する。
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