研究課題/領域番号 |
22K18079
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山本 清治 神戸大学, 保健学研究科, 保健学研究員 (70828904)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シリア難民障害者 / ジョブコーチ / 国際協力 / 難民障害者 |
研究開始時の研究の概要 |
シリア紛争により隣国ヨルダンにシリア難民が避難している.その難民の26%は戦傷及び先天性の障害を有し,その多くは祖国へ帰還できていない. 本研究の目的は,難民障害者自助団体が避難コミュニティーでの社会共生を促す障害者リーダー育成に向けて何が必要とされているかを明らかにすることである.また障害者リーダー育成に必要なカリキュラム構築・実践し,シリア難民障害当事者の社会共生の有効性を評価することである. また本研究の成果はヨルダンの現地支援団体,国際協力団体と共有し,今後のシリア難民障害者支援の一助とする.
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研究実績の概要 |
本研究は都市に在住するシリア難民障害者の状況を把握し、そのシリア難民障害者に対してジョブコーチとして関わるシリア難民障害者の活動の認識について把握して課題を抽出することである。研究実施は概ね順調に行なっている。研究協力者の協力のもと、シリア難民障害者の居住する東アンマンを中心に探索を行い、16名のシリア難民障害者とその家族とのコンタクトが取れており、インタビューをすることができ、現在の難民状況について周知することができた。シリア難民障害者の状況として、困難点として収入がないことによる貧困、社会的役割がないことにより、在宅で過ごすことが多くなり廃用症候群が蔓延していることがインタビューから挙げられた。またアンマンは起伏にとんだ地形になっており、その物理的要素が外に出ることを阻害していた。 障害者リーダーとのコンタクトは、オンラインツールzoomを使用して6名とインタビューを行うことができた。インタビュー内容は現地協力者とアラビア語から英語に翻訳作業を終えて逐語録が作成できた。作成した逐語録を元に難民や国際保健に精通する研究協力者と共に質的内容分析を行なっている。 逐語録から抽出された主要なコードは、ジョブコーチを指導する指導者がいないことや、医療専門職がいないことなどが挙げられた。また継続的な課題として財源が安定せず、活動を継続することが困難であることが挙げられた。 今後も内容を分析してインタビュー内容について解釈を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究対象者の協力のもと計画段階にあったインタビュー数を満たすと思われる。また翻訳や分析も順調に進んでおり、論文としての報告準備も進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者の協力のもと、さらなるジョブコーチとのインタビューをオンラインツールzoomを使用して実施する予定である。取得できたインタビューは随時翻訳作業を現地協力者と実施し、国際保健に精通する研究協力者と分析を実施していく予定である。分析は6月ごろまでには終了し、論文として考察を9月くらいまでに書き上げて投稿を予定している。
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