研究課題/領域番号 |
22K18123
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩島 史 京都大学, 経済学研究科, 講師 (30745245)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 農協婦人部 / 家電 / 国際協同組合連盟 / 戦後日本農村 / ジェンダー / 冷戦 / 原水爆禁止運動 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の「戦後」体制は、構造的に冷戦の枠組みに規定されながらも、それをなかったもの とする知・言説によってかたちづくられてきたといわれる。本研究は農村の女性たちの日常 生活のなかで、どのように冷戦が経験されていたのか、1950年代から80年代にかけて農協婦 人部によって展開された原水爆禁止運動と60年代に著しく進んだ家庭電化に注目して明らか にすることを目的とする。 農協婦人部の全国大会資料や活動事例集をもとに、原水爆禁止運動の農村における展開と農協による家電の販売活動、家電の共同購入の実態とその意味を明らかにすることをめざす
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研究実績の概要 |
本研究は農村の女性たちの日常 生活のなかで、どのように冷戦が経験されていたのか、1950年代から80年代にかけて農協婦 人部によって展開された原水爆禁止運動と60年代に著しく進んだ家庭電化に注目して明らか にすることを目的としている。本年度は、研究実施計画に基づき、家電製品の普及と新たな共同性に着目した。日本の農村でTVに次いで最も早くに普及した家電である 洗濯機は、農業協同組合の販売活動や女性グループによる共同購入と密接に関連していた。農協婦人部の全国大会資料や活動事例集、農業協同組合の雑誌『協同組合』、当該期間の農村で最も普及していた家庭向け雑誌『家の光』の収集と通覧を行った。以上の調査からは、電機企業の販売戦略や洗濯機に必要不可欠な石鹸の販売について農協の果たした役割、家電や石鹸の「広告」「PR」という手法について国際協同組合連盟から影響を受けていたこと、また農協婦人部が冷戦下で中国やソ連に役員を派遣し、の国際的な交流を行っていたことについて情報を収集した。本年度の研究から明らかになった点は、国内の複数の研究会・セミナーで報告し、有意義なディスカッションを行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画に基づいて研究が進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の資料調査を踏まえ、家電製品の普及を協同組合運動との関わりで明らかにするための調査を継続することと合わせて、農協婦人部が関わってきた原水爆禁止運動や映画上映運動に関する資料調査を進め、必要に応じてフィールドワークを行う準備もすすめる。
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