研究課題/領域番号 |
22K18141
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
林 秀紀 桜美林大学, 芸術文化学群, 准教授 (00783341)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 高齢者福祉 / 病児保育 / ヘルスケア / リハビリテーション / アクティビティトイ / 作業療法 / 在宅療養 / デザイン評価 / アクティビティ・トイ / 発達障害 / あそびのむし / 認知症予防 / 介護福祉 / 病児ケア / デザイン調査 / アクティビティ / 知育玩具 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、高齢者福祉や小児の医療活動等で活用が進む、玩具デザインの最適化と新たな開発のための知見の獲得を目的とした研究開発である。心身の健康、意思疎通力の回復を促す活動をアクティビティ・ケア、リハビリ効果のある玩具はアクティビティ・トイと呼ぶ。また、小児医療において子どもの入院生活の不安や緊張を緩和し、治癒力向上を目的に玩具を用いた病児ケアを行う施設もある。こうした活動では、玩具が高齢者や子どもQOLを高め、ADLを維持する重要な役割を担う。そこで、回復力の観点で玩具デザインを再構築し、高齢者や病児の身体機能回復や精神的充足に役立つ玩具デザイン知見の獲得と研究開発を目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究は福祉の現場で近年利用が進むヘルスケアを目的とした玩具のデザイン研究である。「アクティビティ・トイ」「あそびのむし」と呼ばれる玩具で介護福祉や病児保育施設等で実用化されている。しかし現在は専用製品はなく子どものおもちゃが代用されている。こうした状況から、将来の需要増加に備え、学術的知見を高めておく必要があるため、定量調査を基にその有効性の分析と設計要件の導出を行った。方法は代表的なアクティビティ・トイを10点抽出し7つの項目で5段階評価した後、統計的検定、重回帰分析、ラフ集合決定ルール分析法を用いて玩具のデザインの特徴と効果を明らかにし、新たな玩具の指針を明示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本は高齢社会の代表的な国で総人口に占める65歳以上の人口は約30%である。この数値は世界で最も高い水準で高齢者のヘルスケアは重要な社会課題である。本研究はこの問題に対し、玩具による健康維持活動を促進させることを目的とした。施設で活用される「アクティビティ・トイ」「あそびのむし」は有効性が曖昧であったため、利用者がその効果を実感できず科学的な根拠が必要であった。そこで玩具のヘルスケア効果を定量的に測定し有効性の検定等を行いその効果を明示した。これまで感覚的に良いとされてきた玩具によるヘルスケア効果が実証された意義は大きく、今後の高齢化社会にとって意義のある研究であると考えられる。
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