研究課題/領域番号 |
22K18157
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
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研究機関 | 桃山学院大学 |
研究代表者 |
水沼 友宏 桃山学院大学, 経営学部, 講師 (20822688)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | LGBTQ / 性的マイノリティ / 図書館 / 所蔵調査 / 質問紙調査 |
研究開始時の研究の概要 |
LGBTQに対する図書館サービスの重要性は様々な文献で述べられており,公共図書館を対象としたLGBTQ関連図書の所蔵調査も実施されているが,図書館で提供されているLGBTQ関連図書が実際に当事者の求める図書なのかはこれまで明らかになっていない。そこで本研究では,公共・学校・大学図書館を対象としたLGBTQ関連図書の所蔵調査と,当事者を対象とした「読みたい図書」や「読んで良かった図書」を尋ねるアンケート調査を実施することで,日本の公共・学校・大学図書館において,LGBTQ当事者が求める図書が提供されているのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究課題は,公共・学校・大学図書館を対象としたLGBTQ関連図書の所蔵調査と,LGBTQ当事者を対象とした「読みたい図書」を尋ねるアンケート調査の2つの調査を実施することで,当事者が求める図書が各種図書館で提供されているのかを明らかにするものである。そのために2023年度は以下の4つに着手した。即ち,(1)読んで良かったLGBTQ関連図書を尋ねるアンケート調査の実施,(2)調査対象図書(約300点)の選定,(3)各調査対象図書について「読みたい」「読みたくない」を尋ねるアンケート調査の実施,(4)公立・大学図書館の所蔵調査,の4つである。以下では,それぞれについて述べる。 (1)としては,まずLGBTQ当事者か否かを明らかにするスクリーニング調査を実施した上で,スクリーニング調査に基づき,1,600人(LGBTQの人々900人,それ以外の人々700人)を対象に,読んで良かったLGBTQ関連図書を尋ねるアンケート調査を実施した。次に(2)として,前年度までに入手したLGBTQ関連図書のリストと上記(1)のアンケート調査で挙げられた図書に基づき,調査対象のLGBTQ関連図書を297点を選定した。その上で(3)として,1,032人(LGBTQの人々618名,それ以外の人々414人)を対象に,上記(2)で選定した調査対象のLGBTQ関連図書297点について「読みたい」「読みたくない」を尋ねるアンケート調査を実施した。最後に(4)として,上記(2)で選定した調査対象のLGBTQ関連図書297点について,カーリルの提供するAPIを用いて公立図書館の所蔵実態を,CiNiiの提供するAPIを用いて大学図書館の所蔵実態をそれぞれ調査した。 さらに,全国の公立図書館でどのような形でLGBTQ関連図書が提供されているのかをOPACを用いて調査し,論文として発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定では,2023年度中に学校・公共図書館の所蔵調査を終える予定であり,公共図書館については予定通り終えることができた。しかし,学校図書館についてはまだ実施できていない。一方で,大学図書館の所蔵調査は,当初の予定では2024年度中に終わらせるものだったものの,既に(2023年度中に)調査を終えることができた。また,アンケート調査についても2025年度上半期までに終える予定だったが,2023年度中に調査を終えることができた。これから総合的に見て「概ね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
まずは2024年度中に学校図書館の所蔵調査を終える予定である。その上で,これまで実施してきたアンケート調査の結果と所蔵調査の結果を突き合わせ,LGBTQ当事者が求める図書が学校・大学・公共図書館で提供されているのか,それらは求める形で提供されているのかを明らかにする。
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