研究課題/領域番号 |
22K18170
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 基礎生物学研究所 (2023) 京都大学 (2022) |
研究代表者 |
林 健太郎 基礎生物学研究所, 超階層生物学センター, 特任助教 (40827094)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 幹細胞 / ヒドロゲル / 刺激応答性材料 / 細胞培養基板 / ホストゲスト分子 / ナノファイバー / 三次元細胞培養 / ヒトiPS細胞 / メカノセンシング / 分化 / ホスト・ゲスト分子 |
研究開始時の研究の概要 |
幹細胞の増殖や分化をその微小環境の物理的性質を制御する方法論は、誘導因子を入れた培養液による生化学的手法と相補的なアプローチとして大きな注目を集めている。しかしながら、生体内で動的に変化する幹細胞微小環境をモデル化できるような、物理学的特性を動的に変調できる培養基板はまだ確立されていない。本研究では任意のタイミングで基板の弾性率が変調可能な刺激応答性材料を用いて二次元・三次元足場の創出を行う。これにより、これまで出来なかった幹細胞の物理的微小環境を自在に変調させ、メカノセンシングを介して形態変化や分化・自己複製といった細胞機能を動的に制御する技術を開発する。
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研究実績の概要 |
本研究では細胞周囲の微小環境を刺激応答性材料を用いて培養基板の弾性率(ヤング率)を制御する事が出来る二次元・三次元の培養基板を開発し、ヒト幹細胞の分化や形態の制御を行う技術基盤の開発を行っている。
本年度は主に各弾性率におけるコロニー形態の制御機構及び遺伝子発現解析を行い、基板の弾性率がどの細胞骨格関連タンパク質及び遺伝子に影響があるかを調べる事で、弾性率の変化で制御可能な生体分子の探索を行った。
本年度はこれまでの実験で得られた刺激応答性分子を組み込んだ自由に弾性率が変調可能な「ホストゲストヒドロゲル」基板を用いて様々な弾性率に応答して見られるヒト人工多能性幹細胞(hiPS)のコロニーの形態変化や弾性率に応答して見られたコロニーの運動性の原因となるメカニズムの解析を行った。形態変化のメカニズムの解析では主に、細胞骨格関連タンパクの免疫染色やそれらに対応する阻害剤などを駆使して、どの細胞骨格関連タンパクが最もコロニーの形態変化に貢献するかを調べた。また、コロニーの運動性に関してはコロニー周辺部の細胞突起の形状が各弾性率で異なる事から、細胞突起を制御しているレギュレータータンパク質であるRho-GTPase faimilyのアクティブフォームとネガティブフォームの度合いをpull down方を用いて検証した。 上記のコロニー形態変化のメカニズムと並行して、各弾性率が遺伝子の発現状況に及ぼす影響を調べる為に、qPCR解析を用いて代表的な未分化マーカー及び分化マーカーの発現状態を調べており、基板の弾性率と相関がある遺伝子が見つかっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度では、異なる弾性率に応答する細胞形態及び運動性のメカニズムに関して分子生物学的な解析を行い応答する細胞骨格関連タンパクが見つかった。 また、qPCRによる遺伝子発現解析を行い、弾性率の変化と相関する分化マーカーが見つかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は主にコロニー形態変化と遺伝子発現状態の2つの解析を行うものとする。 コロニー形態変化の解析では、メカノバイオロジーの視点から、各弾性率で生み出されているコロニーのトラクションフォースを細胞発生力顕微鏡法を用いて定量する。 遺伝子発現においては各弾性率における、qPCRの結果より、各弾性率で発現している遺伝子状態に差がある事から、それを発展させるためにRNA-seqにて網羅的な解析を行う。
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