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シングルセルオミクス解析によるダイレクトリプログラミング誘導転写因子の予測

研究課題

研究課題/領域番号 22K18173
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分90110:生体医工学関連
研究機関九州工業大学

研究代表者

濱野 桃子  九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (40717336)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードダイレクトリプログラミング / シングルセル / マルチオミックス / 転写因子 / パイオニアファクター / 細胞治療
研究開始時の研究の概要

損傷した臓器に細胞を移植することで疾病の治療を行う細胞治療法がある。移植する細胞を作製する方法として、iPS細胞を介さずに直接目的の臓器の機能をもつ細胞に分化誘導するダイレクトリプログラミング(Direct Reprogramming : DR)がある。DRは転写因子の導入により誘導されるが、膨大な候補からDRを誘導する転写因子の組み合わせを実験のみで同定することは困難なため、効率良く低コストでDRを誘導する転写因子を同定できるin silico手法の開発が望まれている。本研究では、細胞種を問わずDRを誘導する転写因子を精度良く同定するためのin silico手法を確立する。

研究実績の概要

今年度は様々な組織由来の細胞種に対してシングルセルマルチオミックスデータを取得し、ダイレクトリプログラミングを誘導する転写因子を予測するin silico手法を構築し、予測結果の妥当性を評価した。昨年度の調査から、一部の組織では解析に必要なシングルセルマルチオミックスデータが取得できないことがわかったため、当初予定していた予測対象とは異なる組織由来のデータを代替として予測に用いた。
その結果、様々な組織由来の細胞種に対して転写因子を予測することができた。予測された転写因子の上位の候補には実験的にダイレクトリプログラミングを誘導することが証明されている転写因子やパイオニアファクターを含む結果となっていた。
昨年度までの解析において、心筋細胞に対してダイレクトリプログラミングを誘導する転写因子の予測を行い予測精度を評価した結果、バルクのオミックスデータを用いた先行研究の予測結果より精度が向上することが確認できていた。今年度の結果から、心筋細胞のみならず他の組織由来の細胞に対してもシングルセルオミックスデータを用いることでバルクのオミックスデータを用いた場合より予測精度が向上する同様の傾向が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請書に記載した予定の通り、転写因子を予測するための入力データをシングルセルオミックスデータに置き換え、様々な細胞種に対してダイレクトリプログラミングを誘導する転写因子を予測することができた。加えて、バルクのオミックスデータを用いた予測手法からシングルセルオミックスデータを用いる予測手法へ改良することにより、予測精度が向上することが確認できた。

今後の研究の推進方策

シングルセルマルチオミックスデータを用いてさまざまな細胞種に対してダイレクトリプログラミングを誘導する転写因子を予測するin silico手法から得られた予測結果について、バルクのオミクスデータを用いた予測結果との相違など予測結果の傾向を洞察する。それらを踏まえ、開発した手法及び予測結果について論文化を目指す。また、予測した転写因子が実際にダイレクトリプログラミングを誘導することができるのか、一部の細胞種について実験検証を行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] DIRECTEUR: transcriptome-based prediction of small molecules that replace transcription factors for direct cell conversion2024

    • 著者名/発表者名
      Hamano Momoko、Nakamura Toru、Ito Ryoku、Shimada Yuki、Iwata Michio、Takeshita Jun-ichi、Eguchi Ryohei、Yamanishi Yoshihiro
    • 雑誌名

      Bioinformatics

      巻: 40 号: 2

    • DOI

      10.1093/bioinformatics/btae048

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] TRANSDIRE: data-driven direct reprogramming by a pioneer factor-guided trans-omics approach2022

    • 著者名/発表者名
      Eguchi Ryohei、Hamano Momoko、Iwata Michio、Nakamura Toru、Oki Shinya、Yamanishi Yoshihiro
    • 雑誌名

      Bioinformatics

      巻: 38 号: 10 ページ: 2839-2846

    • DOI

      10.1093/bioinformatics/btac209

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] シングルセルマルチオミクスデータを用いた生体内リプログラミング誘導転写因子の予測2024

    • 著者名/発表者名
      濱野桃子、川崎瞭太、廣瀨昌樹、山西芳裕
    • 学会等名
      第23回日本再生医療学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] シングルセルマルチオミクスデータを用いたダイレクトリプログラミング誘導転写因子の予測2023

    • 著者名/発表者名
      濱野桃子、川崎瞭太、廣瀨昌樹、江口凌平、岩田通夫、沖真弥、山西芳裕
    • 学会等名
      第46回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Small compound-based direct cell conversion with combinatorial optimization of pathway regulations2023

    • 著者名/発表者名
      濱野桃子、中村透、岩田通夫、江口凌平、竹下潤一、山西芳裕
    • 学会等名
      第12回生命医薬情報学連合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 一細胞レベルのオミックスデータの統合解析によるダイレクトリプログラミング転写因子予測手法の開発2023

    • 著者名/発表者名
      廣瀬昌樹, 濱野桃子, 江口凌平, 岩田通夫, 山西芳裕
    • 学会等名
      第46回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] シングルセルレベルの細胞変換過程を考慮したダイレクトリプログラミング誘導化合物の予測2023

    • 著者名/発表者名
      伊藤 綠風, 濱野 桃子, 山西 芳裕
    • 学会等名
      第12回生命医薬情報学連合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] TRANSDIRE:パイオニア転写因子を考慮したトランスオミクス手法によるデータ駆動型ダイレクトリプログラミング2022

    • 著者名/発表者名
      Momoko Hamano, Ryohei Eguchi, Michio Iwata, Toru Nakamura, Shinya Oki and Yoshihiro Yamanishi
    • 学会等名
      第11回生命化学情報工学医薬情報学連合大会(IIBMP2022)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] パイオニア転写因子を考慮したトランスオミクス手法によるデータ駆動型ダイレクトリプログラミング2022

    • 著者名/発表者名
      濱野桃子, 江口凌平, 岩田通夫, 中村透, 沖真弥, 山西芳裕
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] マルチオミクス データ駆動時代の疾患研究2023

    • 著者名/発表者名
      大澤 毅
    • 総ページ数
      222
    • 出版者
      羊土社
    • ISBN
      9784758104135
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 細胞種を直接変換させる低分子化合物を予測できる機械学習アルゴリズムを開発

    • URL

      https://www.kyutech.ac.jp/whats-new/press/entry-10451.html

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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