研究課題/領域番号 |
22K18208
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
花岡 吉亀 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (60772952)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 脳梗塞 / 発症予測 / 頚動脈狭窄症 / 人工知能 / AI |
研究開始時の研究の概要 |
頚動脈狭窄症は、脳梗塞を広範囲に発症する可能性がある重大な疾患である。その発症には狭窄率だけでなくプラークの性状や形状の関与が指摘されている。しかし、現状ではプラークに着目した脳梗塞発症リスクや治療選択に関する具体的な指標は存在しない。最善の治療法を選択するためには、各プラークに即した脳梗塞発症率を明らかにする必要がある。 本研究の目的は、過去に脳梗塞を発症した「症候性頚動脈狭窄」症例と、脳梗塞を発症していない「無症候性頚動脈狭窄」症例のプラークの特徴を人工知能に学習させることにより、各「無症候性頚動脈狭窄」症例の将来における脳梗塞発症率を予測するシステムを開発する。
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研究実績の概要 |
頚動脈狭窄症は、脳梗塞を広範囲に発症する可能性がある重大な疾患である。その発症には狭窄率だけでなくプラークの性状や形状の関与が指摘されている。しかし、現状ではプラークに着目した脳梗塞発症リスクや治療選択に関する具体的な指標は存在しない。最善の治療法を選択するためには、各プラークに即した脳梗塞発症率を明らかにする必要がある。本研究の目的は、過去に脳梗塞を発症した「症候性頚動脈狭窄」症例と、脳梗塞を発症していない「無症候性頚動脈狭窄」症例のプラークの特徴を人工知能に学習させることにより、各「無症候性頚動脈狭窄」症例の将来における脳梗塞発症率を予測するシステムを開発することである。過去に脳梗塞を発症した「症候性頚動脈狭窄」症例と脳梗塞を発症していない「無症候性頚動脈狭窄」症例のプラーク性状および形状の3次元的な違いを、AIに解析させ、各「無症候性頚動脈狭窄」症例における脳梗塞発症率を予測するシステムを開発することである。1. 脳梗塞発症予測システムの作成、2. 信頼性の検証、3. 有用性の検証を実施する。 令和4年度は、1. 脳梗塞発症予測システムの作成を目指して、過去の患者データから症候性および無症候性頚動脈狭窄症のCT画像を収集し、開発した画像処理ソフトにデータを入力し、「前処理」を行った。 令和5年度は前処理によって適正化および匿名化された症候性・無症候性の2カテゴリのデータをAIに取得、学習させるために、技術的な課題が生じた。問題点を解決するために、AI企業と協力して具体的に検討を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
頚動脈狭窄症のCT画像(DICOM)収集し、開発した画像処理ソフトにデータを入力し、前処理を実施した。各データをAIに入力し、その結果を適切に解析・評価するために、企業との協力が必要となった。そのため脳梗塞発症予測システムの作成に関しては、やや進捗に遅れが生じたが、着実に研究が進展している。
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今後の研究の推進方策 |
前処理によって適正化および匿名化された症候性・無症候性の2カテゴリのデータを企業の協力の下にAIに取得、学習させ、脳梗塞予測システムを完成させる。完成した脳梗塞予測システムに新たに100例の「症候性」病変の前処理した学習データを企業の協力の下に入力 、解析させ、正答率90%以上を達成させる。正答率が目標に到達しない場合には、(1) 適正化の変更(関心領域の設定を変更)、(2) 学習データの追加によって目標を達成する。正答率90%以上を達成した脳梗塞発症予測システムに、新たな「無症候性頚動脈狭窄症」500例のCT画像を入力する。それぞれが症候性頚動脈狭窄症である確信度を提示させ、それぞれの患者を2年間追跡し、脳梗塞発症の有無を追跡する。提示された確信度と追跡した結果、実際に脳梗塞を発症した症例が統計学的に正の相関があることを証明し、臨床応用に繋げる。
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