研究課題/領域番号 |
22K18213
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
土岐 俊一 徳島大学, 病院, 講師 (60837194)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 軟部肉腫 / 患者報告型アウトカム / ePROモニタリング / 健康関連QOL / ePRO / quality of life / 薬物療法 |
研究開始時の研究の概要 |
軟部肉腫薬物療法患者を対象とするePROモニタリングシステムを産学連携にて構築して、その妥当性や信頼性を評価する。さらなるデータを蓄積・解析した上で、軟部肉腫薬物療法患者独自の予測モデルを確立することで、その先の臨床実用化を目的とする。また同時に、臨床へのePROモニタリング導入は、患者利益・治療アウトカム(QoL)の向上に繋がると考えられるため、この点についても解析を行う。
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研究実績の概要 |
外部企業との産学連携により独自に構築した初期段階のePROシステムを用いて、2021年8月より開始した四国内での小規模前向き多機関共同研究では、2023年4月現在、登録症例26例、追跡期間中症例7例であり、目標症例数を達成して研究が進行中である。使用している質問票はQoL評価のEQ-5D-5L、EQRTC QLQ-C30、身体・患肢機能評価のECOG PS、TESS、有害事象・症状評価のPRO-CTCAE(独自に選定した14項目)で、2022年3月の登録症例16例、年齢中央値55.5歳(21-72歳)、ePRO回答回数中央値weekly 16.5回、monthly 5回時点での中間解析を2022年7月、日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会において発表した。回答率はweekly 99.2%、monthly 100%、欠測率はweekly 0.04%、monthly 0.03%、各質問票の回答所要時間中央値はECOG PS 14.0秒、EQ-5D-5L 51.5秒、PRO-CTCAE 2.4分、QLQ-C30 4.0分、TESS 4.8分であった。良好な回答コンプライアンスで、患者負担は許容範囲内と考えられ、システム不具合を認めなかった。 これに基づいて全国多機関共同研究グループである特定非営利活動法人骨軟部肉腫治療研究会(Japanese musculoskeletal oncology group: JMOG)での複数回の研究会審議を経て、四肢・体幹発生の進行軟部肉腫薬物療法患者150例を対象とする前向き観察研究(以下JMOG研究)を立案した。研究代表者所属機関の倫理審査委員会で一括審査を諮り、3月27日に承認された。また3月31日、研究データベースである大学病院医療情報ネットワーク研究センター(UMIN-CTR)への登録が完了した(試験ID:UMIN000050495)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年に開始していた先行研究の症例リクルートが順調に進み、中間解析で良好なフィジビリティが示唆されている。また、JMOG研究は2023年4月現在、39機関の共同研究として研究開始の準備が整いつつある。先行研究で構築した初期のePROシステムに、研究フローに変化の出ない範囲で細部の修正を加えることにより、各機関の共同研究者と研究事務局にとって、モニタリング利用しやすいフォーマットに改良することができたため、おおむね順調に進展していると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
臨床応用に見合うePROモニタリングの開発には、既報の肺癌研究を踏まえると、以下の項目を順次明らかにすることが要求される。 1)評価することの意義がある症状・項目とその閾値の同定:項目あるいは複数項目から作成したモデルの測定により、ヘルスアウトカム(QOL低下、治療中止等)を一定の精度で予測する。 2)評価結果に対する適切な対応:前項の評価に対して、例えば有害事象による減量、現病増悪が予測された場合の精査、生命予後切迫の場合の治療中止と緩和ケア移行など適切な対応を示す。 3)ランダム化比較試験での検証:最終的にePROモニタリングの有用性を検証するため、ステップ1)2)で確立した手法のランダム化比較試験を行う。 進行中の先行研究でシステムのフィジビリティと安全性を証明して、JMOG研究にてステップ1)を達成、さらにステップ2)の検討を行う。JMOG研究の主要評価項目は治療成功期間、副次評価項目は全生存期間、無増悪生存期間、健康関連QOL、調査コンプライアンスを設定する。2年間で150例の症例登録を行い、その後解析を行う予定である。統計学的予後予測モデル開発の具体的な解析方法としては、まず効用値あるいはポイント変換した各尺度の、調査時点毎、および経時的な変化量の基本統計量を算出し、重要な患者アウトカムイベント発生日までに測定されたePROデータの経時的変化に着目し、イベント発生前一定期間内の変化量をePRO項目毎に算出する。イベントに関連の深い症状を同定し、複数モデルから精度を検証して最も有用な予測モデルを確立する。また、探索的サブグループ解析やステップ2)に関する自動プログラム開発を行う。
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