研究課題/領域番号 |
22K18226
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
森田 伸友 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (90807554)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 光計測 / イメージング / 画像解析 / 医療診断 / スペクトルイメージング / 血液分析 / 血栓 / 生体モニタリング / 光学システム / 3次元スペクトルイメージング / 体外循環 / ECMO |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では血栓/血液層の3次元スペクトルイメージングを目指した目的基礎研究に取り組む。既存のスペクトルイメージングは、顕微鏡環境下に限られる、2次元的情報に限られる、環境光の影響を排除しがたいといった課題があり、血栓の3次元イメージングは達成されていない。本申請では、スポット照明光走査光学系の提案と光伝搬の逆モンテカルロ解析による3次元スペクトルの測定、パルス照明系による環境光と測定光の分離に取り組み、3次元血栓イメージングの基礎技術と理論の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
COVID-19の蔓延以前から、ECMO等の体外血液循環回路における血栓は問題となっている。その血栓と出血のない最適な治療条件を知るためには、まず血栓の発生状況を定量的にモニタリングする技術が必要であるが、現状では目視による監視という定量化困難な検査と、血液の抜き取りによる凝固能の検査という間接的な手法に限られている。本研究では従来のスペクトルイメージングの照明光をスポット化したスポット光スキャンイメージングを提案し、体外循環回路中の血栓を非侵襲な方法で3次元的に定量化するシステムの構築を目指し、実験的なアプローチにより血栓体積とスポット光照射により得られるスペクトル画像情報の関係を調査した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
以前から血栓モニタリングの基礎研究はなされているが、現状として臨床現場に導入された事例はない。その一つの要因として定量性に欠ける点が挙げられる。本研究で血栓を定量的に評価できる技術が実現できれば、医療現場での血栓監視の定量化と労力の低減、それによる治療成績の向上が見込まれる。さらに、近年ではAI技術は急速に社会に広まっているが、そのためにまずは情報を蓄積することが重要である。工業分野と比較して医療分野は各種情報のデータ化が遅れており、多用な症例を様々な院で取り扱うためデータも蓄積されにくい。本研究によって人の感覚に頼る情報の定量化とデータ化を推進させることで、医療現場のDXを加速につながる。
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