研究課題/領域番号 |
22K18261
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山内 太郎 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (70345049)
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研究分担者 |
佐井 旭 北海道大学, アイヌ・先住民研究センター, 助教 (30868039)
SIKOPO NYAMBE 北海道大学, アイヌ・先住民研究センター, 助教 (80899758)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
19,890千円 (直接経費: 15,300千円、間接経費: 4,590千円)
2026年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | サニテーション / トイレ / 子ども / 地域社会 / 都市スラム |
研究開始時の研究の概要 |
サニテーション設備の普及が世界で最も遅れているアフリカのザンビアと東南 アジアのインドネシアの都市スラムに暮らす子どもたちを中心として学校や教会、地元団体、現地の研究者、その他のアクターを巻き込んで地域のサニテーションを共創する。1)楽しく知識を学習し、生活環境のサニテーション課題を可視化する(PhotoVoice、簡易キットによる大腸菌測定)。2)学校にコンポストトイレを導入し、子どもたちによる使用とメンテナンスの仕組みを作る。3)保護者、住民を招いてアクション・リサーチの展示発表会を開催する。4)インドネシアとザンビアの子どもたちをインターネットで繋いで情報交換や異文化交流を行う。
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研究実績の概要 |
初年度である2022年度は、インドネシア(西ジャワ州、バンドン市)およびザンビア(首都ルサカ市)の都市スラムにおいて、現地カウンターパートと研究協力体制を構築するとともに各種予備調査を実施した。 1.インドネシア:現地のカウンターパート(インドネシア国立研究革新庁)とともにスラム地区の小学校および中学校を訪問した。対象とする学校の校長、教員に調査について説明を行い、協力を要請した。子どもの栄養状態、手洗い行動、加えて女子生徒に対して月経衛生対処(MHM)について観察および聞き取り調査を行った。ゴミ収集所において、サニテーションワーカー(ゴミ収集人、路上清掃人)の労働環境や職業観、社会的蔑視などについて観察および聞き取りをおこなった。 2.ザンビア:現地のNGO(Dziko Langa)に調査内容について説明し、協力を要請した。さらに、現地の青年団(Chawama Youth Project)、行政機関(青少年・スポーツ省)を訪問して調査の説明を行うとともに協力を要請した。2018年にサニテーションに関する調査を実施した地区で、WASHチェックリストを使って手洗いに関する予備調査を行った。具体的には、手洗い施設の有無、水および石鹸のアクセス可能性、手を洗う機会・タイミングなどについて聞き取りを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
サニテーション設備の普及が世界で最も遅れているサハラ以南アフリカのザンビアと東南アジアのインドネシアの都市スラムに暮らす子どもたち、そして子どもたちを取り巻く学校や教会、地元団体、現地の研究者、その他のアクターを巻き込んで地域のサニテーションを共創することが本研究の目的である。 初年度である2022年度は、両国において現地カウンターパートとディスカッションを行い、調査協力体制を確立した。加えて、栄養状態、身体計測、月経衛生対処(MHM)、手洗いなどについて予備調査を実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
ザンビアとインドネシアの都市スラムに暮らす小中学生を対象として、学校や教会、地元団体、現地の研究者、その他のアクターを巻き込んで地域のサニテーション価値連鎖モデルを共創する。予定している調査研究の具体的な研究目的と概要は以下の通りである。 1)サニテーションの知識を楽しく学習し、子どもの生活環境のサニテーション課題を可視化する(PhotoVoice法)。さらに簡易測定キットを開発し、大腸菌汚染リスクを可視化する。2)学校や地元団体にコンポストトイレを導入し、子どもたちによる使用とメンテナンスの仕組みを作る。3)サニテーションクラブによるアクション・リサーチの展示発表会を開催する。またSNSを用いた情報発信を行う。4)インドネシアとザンビアの子どもたちをインターネットで繋いで情報交換や異文化交流を行う。
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