研究課題/領域番号 |
22K18306
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 (2023) 東京大学 (2022) |
研究代表者 |
吉川 健 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (90435933)
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研究分担者 |
三浦 均 名古屋市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (50507910)
川西 咲子 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (80726985)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
25,870千円 (直接経費: 19,900千円、間接経費: 5,970千円)
2024年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2023年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2022年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
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キーワード | Gibbs-Thomson溶媒 / 結晶成長 / エピタキシー / SiC / Ga2O3 / エピタキシャル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、酸化ガリウムや硫化スズを成長対象結晶として、Gibbs-Thomson効果が創出する超成長場のプロセスサイエンスの解明に取り組み、Gibbs-Thomson溶媒を用いた超速エピタキシーの基礎を確立する。まず①本エピタキシーの超高速を駆動する成長ポテンシャルの定量的な評価、②高速成長に起因する高濃度ドーピング機構の解明、ならびに③混晶系新材料への本技術の応用性検証を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、成長結晶の微粒子を分散した溶媒の有するGibbs-Thomson効果が創出する超成長場のプロセスサイエンスの解明に取り組み、Gibbs-Thomson溶媒利用超速液相エピタキシーの新学理を築くことを、第一の目的として取り組んでいる。 超速液相エピタキシーにおける成長速度を最適に評価するために、近赤外レーザーを用いることで試料系の急速加熱・冷却を可能とする加熱システムと単色レーザーの干渉観察とを組み合わせた、エピタキシャル成長速度In-situ測定装置の開発に取り組み、これを完成した。加えて、SiC微粒子分散Si-Cr系Gibbs-Thomson溶媒からのSiC単結晶のエピタキシャル成長速度を実測し、その経時変化を含めた成長速度データを収集した。現在得られた成長速度について、前年度までに完成した有限要素法を用いた成長速度の交差解析モデルを用いた成長機構解析、およびGibbs-Thomson溶媒中の物性値評価を進めている。 加えて、別途対象とする酸化ガリウム混晶系の成長パスの解析に必要な、Ga2O3-CaO(-CaO)系についてベースとなる固液相平衡関係を調査し、状態図データを収集した。これを基に、Ga2O3の超速エピタキシーの試料系の設計を進めており、今後酸化ガリウム混晶系のGibbs-Thomson溶媒を用いた成長とその速度解析を実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験研究、理論解析研究ともにそれぞれプログレスがあり、概ね予定通り研究を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度までに構築した実験系および解析モデルを研究基盤とし、 (1) 超速エピタキシーその場観察計測実験および有限要素法を用いた成長速度予測モデルを用い、SiCの超速エピタキシーを支配する高温物性値、とりわけ、界面物性の評価を行う。 (2) Gibbs-Thomson溶媒を用いた、酸化ガリウムやSnS等の混晶材料のエピタキシャル成長条件を検討し、高速結晶育成を実証する。 それぞれのトピックに対して担当大学院生を配置する体制をとっており、実験・解析を効果的に推進する、 以上得られた、本超速エピタキシーの基盤となる学術的知見と他材料への適用性を基に、最終年度の成果をまとめる。
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