研究課題/領域番号 |
22K18317
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
張 奕勁 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (00866395)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2022年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 顕微分光 / ラマン分光 / 二次元物質 / 電界誘起超伝導 / 超伝導ギャップ / 極低温高磁場下in-situ顕微分光装置 / 電解誘起超電導 |
研究開始時の研究の概要 |
ナノ物質を中心とした固体物理学の発展により、極低温高磁場下における電気伝導と顕微分光の同時測定に対する需要が高まっている。既存の装置では実現できないため、本研究ではこの需要を満たす新しい装置の構築を目指す。また、当該装置を用いて、MoS2の電界誘起超伝導状態での偏光分解極低波数ラマン分光を行い、これまで測定が困難であった表面に露出していない電子系の超伝導ギャップの評価に挑む。
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研究実績の概要 |
第二年度は初年度に開始した振動対策を継続した。前年度中に製作を依頼したアンチバイブレーションブロックが完成し、無冷媒クライオスタットとコンプレッサー間に設置することで、クライオスタット冷却時においても顕微分光に十分耐えうる顕微観察像を得ることが可能になった。 クライオスタットの振動対策と並行して、低温磁場下でラマン分光測定を行うための光学系の整備を進めた。昨年度は633 nmの励起光を用いて室温で偏向分解顕微ラマン測定を可能にする装置を構築したが、これは主に低温測定前の試料品質評価を目的としている。これに対し本年度では、532 nmのレーザーや分光器本体を新たに導入しクライオスタットと一体となった光学定盤上に新たに光学系を整備した。こちらの光学系は低温や磁場下での顕微分光測定を念頭にしたものである。これまでに、クライオスタット内に配置された二次元物質のマイクロスケール試料における顕微ラマン測定が可能であることを確認している。また、昨年度構築した室温での測定系同様、偏向分解測定が可能である。 初年度と第二年度に構築した光学系はそれぞれ異なる波長のレーザー光源を用いている。一般的にラマン測定においては低波長の方が信号が強くでるものの、物質との組み合わせにより特定の波長で信号が増幅される場合もある。本研究で構築した二つの光学系を光ファイバーで結ぶことにより、将来的には室温において532 nmを用いた測定や、低温磁場下における633 nmを用いた測定も可能になる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度で発覚したクライオスタットの振動対策は当初想定しなかった作業であったものの、第二年度までに測定系の構築を進め実際に顕微ラマン測定を行えるところまで到達することができたため、本年度の進捗はおおむね計画通りであると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度では、二次元物質MoS2を用いた電気二重層トランジスタの作製を始める。まず電界誘起超伝導の再現実験を進め、その後、偏向分解顕微ラマン測定を用いて電界誘起超伝導状態における超伝導ギャップの特性を探る。
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