研究課題/領域番号 |
22K18326
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分31:原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡本 孝司 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (80204030)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2024年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2023年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2022年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | steam explosion / energy conversion / nano-particle / Steam Explosion |
研究開始時の研究の概要 |
ナノ粒子を混入した微小液滴にレーザーを照射すると、ナノ粒子を核とした蒸気爆発が発生し、大きな力学的エネルギーに変換される現象を発見した。ナノ粒子の熱容量が極めて小さいために、光照射によって、その温度は沸点を超え、何らかのトリガによって、蒸気爆発が発生する。光のエネルギーを極めて高効率で運動エネルギーに変換する事が出来る可能性がある。本現象を制御する事によって、太陽光などの光エネルギーを効率的に運動エネルギーに変換する事が出来る可能性がある。
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研究実績の概要 |
ナノ粒子を混入した微小液滴にレーザーを照射すると、ナノ粒子を核とした蒸気爆発が発生し、大きな力学的エネルギーに変換される現象を発見した。ナノ粒子の熱容量が極めて小さいために、光照射によって、その温度は沸点を超え、何らかのトリガによって、蒸気爆発が発生する。光のエネルギーを極めて高効率で運動エネルギーに変換する事が出来る可能性がある。本現象を制御する事によって、太陽光などの光エネルギーを効率的に運動エネルギーに変換する事が出来る可能性がある。 ナノ粒子を含む流体にレーザーを照射することによって、ナノ粒子が加熱されることを確認した。高速度カメラによって、自発光する様子を捉えることに成功している。今年度は、液体の相変化に着目し、生成される気泡の大きさの時間変化を評価した。その結果、蒸気による急激な気泡生成と収縮に加えて、ゆっくりと気泡が小さくなっていく現象を見出した。これは、蒸気だけではなく、溶存空気などの非凝縮性気体が気泡内に生成し、時間をかけて液体中に溶け込んでいっているためと考えられる。この特性時間については、蒸気がマイクロ秒オーダーであるのに対して、非凝縮性気体はミリ秒オーダーとなっていることを定量的に見出した。 さらに、レーザー照射後に、数マイクロ秒という大きな時間遅れで、気泡が生成する現象も見出している。これは、何らかの外乱による圧力波に伴う蒸気爆発現象と考えられる。これらの、新しい実験結果をシミュレーションによって、評価する事を試みている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ナノ粒子の過熱と、時間遅れをもって発生する蒸気爆発を観測することができた。レーザーも修理が終了し、実験を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
修理されてきたレーザーと新規導入するレーザーを組み合わせて、発光現象と気泡生成現象を評価する。シミュレーションによるエネルギー移行について評価を進める。
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