研究課題/領域番号 |
22K18345
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
大石 勝隆 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (50338688)
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研究分担者 |
木村 公一 東京大学, 医科学研究所, 特任講師 (50596236)
山内 啓太郎 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (70272440)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2024年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2023年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2022年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | デュシェンヌ型筋ジストロフィー / モデル動物 / 中鎖トリグリセリド / ケトン食 / 心筋 / 骨格筋 / 心機能 / 筋ジストロフィー / iPS |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、独自に開発したヒトデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)モデルラットを用いて、中鎖トリグリセリドを用いたケトジェニックダイエット(MCT-KD)が、骨格筋の萎縮を顕著に抑制することを明らかにした。本研究では、難治性単一遺伝子疾患であるDMDの栄養療法による克服を目指し、①中鎖トリグリセリドを用いたMCT-KDによる骨格筋の病態改善メカニズムの解明とともに、②DMD患者の最大死因である心機能障害に対するMCT-KDの有効性をDMDモデルラットで検証し、③ヒトDMD患者由来のiPS細胞から分化させた骨格筋及び心筋を用いて、ヒトDMD細胞へのケトン体やMCT-KDの有効性の評価を行う。
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研究実績の概要 |
これまで我々は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)モデルラットの骨格筋機能の低下が、中鎖トリグリセリドを含むケトン食(MCT-KD)の摂取よって顕著に抑制されることを明らかにしてきた(FASEB J, 2021)。今年度は、DMDモデルラットの心機能障害に対するMCT-KD摂取の効果を明らかにする目的で、心電図や心エコー、心筋の組織学的解析によりその影響を評価した。その結果、MCT-KDを摂取させたDMDラットでは、普通食を摂取させたDMDラットに比べて、心電図上におけるR波の振幅低下とQRS間隔の有意な延長が認められ、MCT-KDの摂取が、心室の伝導障害を促進する可能性が示された。心エコーからは、MCT-KDの摂取群において収縮能の指標である左室内径短縮率の有意な低下が認められた。また組織像からは、MCT-KDの摂取群において心筋の線維化が促進していることが示された。これらの結果からは、MCT-KDの摂取がDMDモデルラットの骨格筋の病態を改善する一方で、心筋の病態を悪化させる可能性が示された(Sci Rep, 2022)。一方、DMDモデルラットを用いたMCT-KDによる骨格筋の病態改善メカニズムの解明を目指し、前脛骨筋のトランスクリプトーム解析を行った。その結果、MCT-KDの摂取によって、エネルギー代謝やカルシウムイオンの制御に関連する遺伝子の発現が変動することが明らとなった(Biochem Biophys Rep, 2022)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りの進捗が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、ケトン食の有効性についてヒトiPS細胞を用いた検証を進めるとともに、DMD患者における心筋の機能低下を抑制する栄養療法の開発を目指し、MCT-KD摂取による心筋の病態悪化メカニズムについて検討を進める。
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