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ヒトの高齢出産で高い出生率を実現するための橋渡し研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K18367
研究種目

挑戦的研究(開拓)

配分区分基金
審査区分 中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
研究機関自治医科大学

研究代表者

本多 新  自治医科大学, 医学部, 教授 (10373367)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2027年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2026年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
キーワード高齢出産 / 不妊症 / 卵子 / 体外受精 / 生殖細胞
研究開始時の研究の概要

代表者は排卵された未受精卵子が卵管内で受精後の発生能を消失する未知の現象を発見した。この現象は正常だったはずの卵子が母体内で瞬時に発症すること、受精後の発生能に障害が現れること、完全に治療できるという点で既知の不妊症とは大きく異なる。さらにそれが加齢卵子でも発生しており、加齢卵子の低出生率を若齢卵子と同率にまで回復できることも見いだした。本研究はこの現象における分子動態を解明し、高い精度でヒトに橋渡しすることを目指す。長年解決されてこなかった高齢による不妊症を克服し高効率に健康な次世代を誕生させる知識と技術の基盤を創る。

研究実績の概要

出生率の低下は女性の社会進出が進む先進諸国において大きな社会問題となっている。特に出産年齢の高齢化が深刻な要因の一つであり、体外受精などの不妊治療が盛んに実施されている。しかしながら、高齢化が出生率の低下に寄与している確固たる事実がありながら、その原因解明や出生率の改善には至っていない。
代表者は排卵された未受精卵子が卵管内で受精後の発生能を消失する未知の現象を発見した。この現象は正常だったはずの卵子が母体内で瞬時に発症すること、受精後の発生能に障害が現れること、完全に治療できるという点で既知の不妊症とは大きく異なる。さらにそれが加齢卵子でも発生しており、加齢卵子の低出生率を若齢卵子と同率にまで回復できることも見いだした。本研究はこの現象における分子動態を解明し、高い精度でヒトに橋渡しすることを目指す。長年解決されてこなかった高齢による不妊症を克服し高効率に健康な次世代を誕生させる知識と技術の基盤を創る。昨年度は現象の分子メカニズムを解明するためにラット卵子でのプロテオーム解析に挑んだ。しかしながら、ラット卵子でのプロテオーム解析はマウス卵子で行う場合とまったく異なり、様々な条件検討を一からやり直す必要があった。試行錯誤を繰り返し、ようやくラット卵子の調製方法、個数、質量分析計へのサンプル調製法を見いだすことに成功した。今年度はラットのプロテオーム解析を進め、現象の分子メカニズムを解明し、論文発表を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では受精卵子内で雌性前核が複数生じ、薬剤で処理することによりそれが一つに集合し、その結果、2細胞期胚に生じる異数性が改善することが大きな発見の一つである。昨年度はこの現象の分子メカニズムを解明するためにラット卵子でのプロテオーム解析に挑んだ。しかしながら、ラット卵子でのプロテオーム解析はマウス卵子で行う場合と異なり、様々な条件検討を一から立ち上げる必要があった。試行錯誤を繰り返し、ようやくラット卵子の調製方法、個数、質量分析計へのサンプル調製法を見いだすことに成功した。

今後の研究の推進方策

今後は複数の時間軸および試験区におけるプロテオーム解析により、どのような分子が雌性前核の集合に貢献しているのか見いだそうとしている。特に前核が一つにまとまっているだけなのか、あるいは本当に融合しているのか否かにも注目している。哺乳動物の細胞において核が融合するという例は知られていない。たとえば受精の際に雄性前核と雌性前核は融合しているように見えるが、実際は融合ではなく雌雄前核の核膜が崩壊し、混ざり合った後に核膜が形成されている。つまり、雌性前核が融合していることが示されれば、まったく新しい現象の発見である可能性もある。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 審査結果の所見   実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 産業財産権 (2件) (うち外国 1件)

  • [雑誌論文] A Simple and Efficient Method for Generating KO Rats Using In Vitro Fertilized Oocytes2023

    • 著者名/発表者名
      Kohtaro Morita, Arata Honda, Masahide Asano
    • 雑誌名

      Methods in Molecular Biology

      巻: 2637 ページ: 233-246

    • DOI

      10.1007/978-1-0716-3016-7_18

    • ISBN
      9781071630150, 9781071630167
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Gene Targeting in Rabbits: Single-Step Generation of Knockout Rabbits by Microinjection of CRISPR/Cas9 Plasmids2023

    • 著者名/発表者名
      Arata Honda
    • 雑誌名

      Methods in Molecular Biology

      巻: 2637 ページ: 255-267

    • DOI

      10.1007/978-1-0716-3016-7_20

    • ISBN
      9781071630150, 9781071630167
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Scheduled simple production method of pseudopregnant female mice for embryo transfer using the luteinizing hormone-releasing hormone agonist2022

    • 著者名/発表者名
      Gema Puspa Sari, Patrick Louis Lagman Hilario, Shunsuke Yuri 1, Arata Honda, Ayako Isotani
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 12 号: 1 ページ: 21985-21985

    • DOI

      10.1038/s41598-022-26425-2

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 絶滅危惧種を知るために精子と卵子をつくりだす2022

    • 著者名/発表者名
      本多 新
    • 学会等名
      第115回日本繁殖生物学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [産業財産権] 不等分裂抑制剤、染色体異数性抑制剤、培地、体外受精培地、細胞処理キット、不等分裂抑制方法、体外受精方法、移植方法、不妊治療方法、及び産仔取得方法2022

    • 発明者名
      本多 新
    • 権利者名
      自治医科大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2022
    • 取得年月日
      2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [産業財産権] 不等分裂抑制剤、染色体異数性抑制剤、培地、体外受精培地、細胞処理キット、不等分裂抑制方法、体外受精方法、移植方法、不妊治療方法、及び産仔取得方法2022

    • 発明者名
      本多 新
    • 権利者名
      自治医科大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 外国

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公開日: 2022-07-05   更新日: 2024-12-25  

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