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蛋白質の立体構造にタイムスタンプを付し構造遷移過程の全容を解明する手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22K18376
研究種目

挑戦的研究(開拓)

配分区分基金
審査区分 中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
研究機関福井大学

研究代表者

清水 啓史  福井大学, 学術研究院医学系部門, 講師 (50324158)

研究分担者 平井 義和  京都大学, 工学研究科, 講師 (40452271)
高崎 寛子  大阪大学, 蛋白質研究所, 助教 (50610432)
安永 卓生  九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (60251394)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2022年度)
配分額 *注記
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2024年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2023年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
キーワード1分子計測 / 蛋白質 / X線回折 / 単粒子構造解析
研究開始時の研究の概要

X線1分子動態計測法、電子線単粒子解析法、計算機シミュレーションを融合して、蛋白質の立体構造に時刻の情報を付加し、構造変化過程の全体像を可視化する手法を確立する。単粒子解析法では生理的な条件下で複数の立体構造を分類して得られる。X線1分子動態計測法では立体構造変化を連続的に記録できる。情報を統合して計算機シミュレーションを行い、計算機上で立体構造情報と動態計測データを融合することに挑戦する。

研究実績の概要

蛋白質は機能を発揮する際に立体構造変化を伴う。X線・電子線結晶構造解析の成果により、安定な状態の立体構造情報が蓄積していく一方で、機能発現に伴う構造変化、特に遷移過程については知見が少ない。近年、スナップショットとして得られている安定した構造だけでなく、構造変化の遷移過程における準安定状態が機能発現において重要であることが指摘されている。そこで本研究では、X線1分子動態計測法、電子線単粒子解析法、計算機シミュレーションを融合して、蛋白質の立体構造に時刻の情報を付加し、構造変化過程の全体像を可視化する手法を確立することを目指している。
22年度は、X線1分子動態計測実験では、構造遷移過程の詳細を明らかにするためのデータ蓄積を行うとともに、運動の開始点をそろえるための観測チャンバ開発を行った。また、単粒子解析法では、データ解析に資する観測粒子数を増やすとともに、構造解析を行った。その結果、急速に溶液条件を変化させることが可能なシステム開発に成功するともに、これまでに知られていなかった新規構造を解明した。X線1分子動態計測法では金ナノ結晶を観測プローブとして、蛋白質の構造変化の遷移過程をサブミリ秒の時間分解能で連続的に記録することができる。また、単粒子解析法では生理的な条件で立体構造解析が可能であり、同一条件下で複数の構造を分類して得られる。X線1分子動態計測計測実験、単粒子構造解析の結果は、日本生理学会で報告し、観測チャンバ開発の結果は、CHEMINASで発表予定である。研究開始当初の見通しより早く研究が進展している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

X線1分子動態計測、単粒子構造解析ともに、データ取得およびデータ解析には時間がかかることが予想されたため、当初計画では、22年度は動態計測データ、単粒子構造解析データの蓄積に充てる予定であった。また、X線1分子動態計測において、溶液条件を急速に変化させるシステム開発においても、22年度中に要求される速度を実現させるシステムデザインを行うこととしていた。実際には、単粒子構造解析の進展が速く、動態計測データとの比較検討を行うことができる状態にあり、また、溶液条件を変化させるシステムについても、要求速度をほぼ満たすデザインが得られ、双方とも学会発表可能なレベルまで到達したため。

今後の研究の推進方策

研究は順調に進展しているため、溶液条件を変化させながらX線1分子動態計測を行う実験を開始するとともに、単粒子構造解析の解像度を向上させ、動態計測と立体構造の比較、および適用する計算機シミュレーション法についての検討を行っていきたい。

報告書

(2件)
  • 2022 審査結果の所見   実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] A new gating model of K+ channel based on cryo-EM structures and single-molecule dynamics measurements using X-ray2023

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi Shimizu, Hiroko Takazaki, Yoshikazu Hirai, Takuo Yasunaga
    • 学会等名
      第100回日本生理学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 1分子動態・構造解析による新しい K+チャネルゲーティングモデルの提案構造情報を基盤とした膜機能分子の生理機能理解に向けて2022

    • 著者名/発表者名
      清水 啓史
    • 学会等名
      生理学研究所研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Structural Basis for pH-gating of the K+ channel KcsA2022

    • 著者名/発表者名
      Hiroko Takasaki, Hirofumi Shimizu, Takuo Yasunaga
    • 学会等名
      第60回生物物理学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-07-05   更新日: 2023-12-25  

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