研究課題/領域番号 |
22K18401
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中村 誠司 九州大学, 歯学研究院, 特任教授 (60189040)
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研究分担者 |
前原 隆 九州大学, 歯学研究院, 助教 (10637333)
森山 雅文 九州大学, 大学病院, 助教 (20452774)
村川 泰裕 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50765469)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2022年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 口腔扁平苔癬 / 口腔扁平上皮癌 / T細胞 / シングルセルRNA / エンハンサーRNA / シングルセル |
研究開始時の研究の概要 |
口腔扁平苔癬(OLP) は、口腔粘膜の角化異常を伴う原因不明で難治性の慢性炎症性疾患であり、発症頻度も比較的高い疾患である。病理学的には基底膜直下へT 細胞を主体としたリンパ球の浸潤を特徴とすることから、このT 細胞が病因となり上皮下の基底細胞が障害の標的と考えられている。しかし、未だに病因は不明で、完全治癒は期待できず、ステロイドによる治療に終始するしかない。さらに、OLP は癌化する可能性があることから根治的な治療法の開発が求められている。そこで本研究では、シングルセル遺伝子発現解析を駆使して疾患関連細胞のスイッチ遺伝子を特定し、それらを標的とした次世代ゲノム医療への応用に繋げる。
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研究実績の概要 |
口腔扁平苔癬(OLP)は、口腔粘膜の角化異常を伴う原因不明で難治性の慢性炎症性疾患であり、発症頻度も比較的高い疾患である。病理学的には基底膜直下へのT細胞の浸潤を特徴とすることから、このT細胞が病因となり基底細胞が傷害の標的と考えられている。しかし、未だに病因は不明で完全治癒は期待できず、対症療法に終始するしかない。OLPは、口腔潜在的悪性疾患にも含まれており、癌化する可能性があることから、根治的な治療法の開発が求められている。 最近我々は、OLPと同様に原因不明の難治性疾患であり、全身疾患である一方で唾液腺に好発するIgG4関連疾患を対象として、疾患特異的なT細胞を探索する目的で、罹患臓器に浸潤したT細胞を分離採取しシングルセルレベルでその遺伝子発現解析を行い、その病因T細胞の同定に成功した。これまでに確立したこの手法を用いて、まずはOLPと口腔癌に浸潤するT細胞を分離採取しシングルセルレベルでその遺伝子発現を網羅的に解析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
OLPに浸潤するT細胞については、浸潤するT細胞の絶対量が少ないことから、分離採取したT細胞でのシングルセル遺伝子発現解析には至っていない。1検体シングルセル解析を行なったが十分なデータが得られていないため、現時点では、解析手法のすり合わせを行っている段階である。しかしながら、比較対象とする口腔扁平上皮癌に浸潤するT細胞のシングルセル遺伝子発現解析は概ね終了し、現在は解析進行中である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、OLPの罹患臓器に浸潤するT細胞を分離採取しシングルセル遺伝子発現解析を行う。
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