研究課題/領域番号 |
22K18484
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大森 貴之 東京大学, 総合研究博物館, 特任研究員 (30748900)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 放射性炭素年代測定 / 迅速分析 / 気体試料 / 陽イオン質量分析計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、気体試料を用いた放射性炭素年代測定技術の実用化を目指し、“新しい年代研究”の画期を創出することを目的とする。年代測定に気体試料を用いれば、数十μg 炭素量の試料を標準量とし、理論上、いち日で50-100試料の分析を可能とする、超微量迅速測定が実現する。本研究では、次世代型放射性炭素年代装置(陽イオン質量分析計 PIMS)を文化財資料の年代測定に最適化し、高精度な即日分析、といったタイムアタックを試みる。
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研究実績の概要 |
本研究は、気体試料を用いた放射性炭素年代測定技術の実用化を目指し、“新しい年代研究”の画期を創出することを目的とする。年代測定に気体試料を用いることで、数十μg 炭素量の試料を標準量とし、理論上、いち日で50-100試料の分析を可能とする迅速で超微量測定が実現する 。近年、気体試料に最適化したAMSの改良や、気体試料に特化した次世代型放射性炭素年代装置(陽イオン質量分析計 PIMS)の開発が大きく進み 、気体測定が現実のものになりつつあるため、本研究では、その技術を文化財資料の年代測定に最適化し、文化財未知試料への超微量迅速分析 を試みる。年代測定の評価がしやすい屋久杉の樹木年輪など、考古資料へ応用し、高精度な即日分析に挑戦しながら、気体試料の年代測定における圧倒的な有効性を実証する。 気体試料を用いた年代測定(以下、気体測定)を文化財未知試料に応用し評価するためには、1高精度な年代測定にむけた気体試料導入部の改良 、2測定装置の最適化、そして、3年代測定の評価がしやすい未知試料である樹木年輪の試験測定が必要となる。本研究における気体測定は、スコットランド大学連合環境研究センター(SUERC )の所有する次世代型放射性炭素年代測定装置、陽イオン質量分析計(PIMS)を利用し、大森自らがSUERCで設計開発した気体試料導入部で迅速分析を試みる。東京大学総合研究博物館が所有する現有試料燃焼装置や設備を活用しながら気体測定に装置開発をすすめ、これをPIMSに接続して、高精度な年代測定のための最適化をはかる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は、PIMSによる気体測定を実現する拡張モジュール(気体試料導入部)の開発をおこなった。東大博物館の現有装置を利用した気体試料導入部の構築と動作検証は、システムオペレートに精通した同室の山﨑光平学術支援専門職員の協力のもとすすめ、構築した試料導入部の性能評価を行った。また、PIMSの改良については、スコットランド大学連合環境研究センター(SUERC )のAMSグループと情報共有をおこない、検証実験に向けた準備をすすめた。
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今後の研究の推進方策 |
初年度に開発をすすめたPIMSの拡張モジュールの最適化を進め、標準物質を用いた性能評価に移行する 。その後、PIMSに接続し、樹木年輪を用いた未知試料の年代測定を実施し、迅速気体測定のタイムアタックを行う。 気体測定の分析条件や運用上の限界、データの傾向について精査し、実用化における気体分析のパフォ ーマンスについてまとめる。
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