研究課題/領域番号 |
22K18503
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西 芳実 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 准教授 (30431779)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 家族像 / 女性の役割 / 情報共有 / 家族主義 / インドネシア / 災害対応 / ジェンダー |
研究開始時の研究の概要 |
災害や感染症流行などの社会的な危機に対応する自助の単位として家族に関心が向けられている状況を踏まえて、危機への対応力を持つ「レジリエンスの高い家族」のあり方をインドネシアの事例により検討する。家族内の成員間の情報共有に注目し、2004年インド洋津波被災地の被災地について、①災害時の家族内の情報共有、②地域社会の情報共有の特徴と被災後の変化、③①②が家族の成員間の関係に及ぼす影響を考察する。
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研究実績の概要 |
2004年インド洋津波被災地の被災地について、①災害時の家族内の情報共有、②地域社会の情報共有の特徴と被災後の変化、③①②が家族の成員間の関係に及ぼす影響を考察するために、インドネシア・アチェ州での聞き取り調査、アチェ州ならびにジャカルタでの文献収集、インドネシアの複数都市でハイブリッド形式による公開ワークショップを行った。 (1)現地研究教育機関(シアクアラ大学大学院防災学研究科)と合同調査チームを組織し、内戦・津波・新型コロナウィルス感染症の3つの危機に対応する際の女性の役割に関する聞き取り調査を行った。また、比較検討のためにアチェ州と同様に地域紛争、津波、新型コロナウィルス感染症の危機対応を見られたアンボン州について、パティムラ大学の協力を得て、同様の調査を行った。シアクアラ大学(アチェ州)とパティムラ大学(マルク州)の研究者とのオンラインによる打ち合わせ2回、聞き取り調査を補佐する現地学生に対して質的調査と調査手順に関する研修(ハイブリッド形式)を2回、データの取りまとめ方法に関するワークショップ1回、行政・医療・女性団体等の女性指導者を招聘しての公開ワークショップを2回実施した。これらの活動は、危機対応時の女性の役割を積極的に評価する調査・研究として現地報道機関により報道された。 (2)女性の役割に関するインドネシア語書籍を収集し、女性のキャリア形成と家族内役割の呈示のされ方についてのデータを収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度に実施したワークショップを踏まえて本研究の課題を共有した現地教育研究機関の教員・若手研究者・学生からなる合同調査チームによる調査を実施するとともに、その活動や活動を紹介する現地報道機関による報道等を通じて、危機対応の主体としての女性の役割を積極的に評価する観点を主眼に据えた共同研究が開始されるにいたった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き合同調査チームによる調査を実施するとともに、2022年度、2023年度に実施した聞き取り調査結果の集計・分析を進める。また、家族形成に関するインドネシア語書籍を引き続き収集し、危機対応と関連した家族観の抽出とその分析を行う。
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