研究課題/領域番号 |
22K18547
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
青木 佐奈枝 立正大学, 心理学部, 教授 (80350354)
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研究分担者 |
小野 聡士 大妻女子大学, 人間関係学部, 助教 (20964662)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | COVID-19 / 心理支援 / オンライン面接 / 対面支援 / 心理職 / COVID-19 / 臨床心理支援 / 遠隔心理支援 |
研究開始時の研究の概要 |
COVID-19感染拡大下において、従来の心理療法の常識が覆され、様々な変更を強いられている。従来の心理療法の原則は、対面、近距離、外界からの侵害を受けない空間であ ったが、これらは「三密」に該当するが故、感染防止に配慮した、新たな様式での支援を 行う必要が生じている。本研究では、心理職を対象に、COVID-19感染拡大下における臨床現場の支援上の問題、そして、問題に対して各現場が行っている具体的解決策を調査する。更に、職域別や支援形態別(対面・オンライン・電話)に生じ易いやすい問題、問題解決案を検討し、その知見をまとめた「COVID-19下における心理支援のガイドライン」の作成を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、COVID-19感染拡大下における心理臨床現場の支援上の問題を把握し、問題に対して各臨床現場が行っている具体的解決策について調査し、その知見をまとめた「COVID-19下における心理支援のガイドライン」の作成を行うことであった。2023年に入り、COVID-19の感染状況が変動し、社会及び支援の場における状況も次第に変わりつつあるため、その点を考慮し、アフターコロナの状況でも活かせる形に研究に微修正を加えている。 2023年度の研究成果としては、以下2点である。 1)COVID-19感染拡大下での対面における心理支援の変更の影響に関して、心理援助職に対する質問紙調査を実施し、結果の解析を行った。具体的には、心理支援の現場で実施した飛沫感染防止対策や心理支援の枠組みの変更が、いかなる心理支援上の困難や問題を引き起こし、それに対して、心理職がどのような対策を取ったかについて、SEMにより解析を行った。これらの結果をもとに、考察を加え、論文化し、国際誌への論文投稿を行った。現在、査読段階にある。 2)また、1)のCOVID-19感染拡大下での問題と影響に関する研究結果をもとに、COVID-19感染拡大下で支援を受けてきた患者、クライエントに対して、支援を受ける上の困難を把握するWEB調査を実施した。2022年までの国際論文の知見として、支援を受ける側と支援をする側で認識の違いが示されたものも散見されている。これらを踏まえ、本研究を追加実施した。支援を受ける側の項目の選定については、2022年までに実施した心理援助職に対する調査結果をもとに検討を加えている。今後、WEB調査の結果の解析を実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、面接調査の結果より質問紙調査に進み、結果の公開も行った。概ね計画通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、投稿している論文の微修正を進め、国際論文誌への発表を完了させる。また、支援者側のみならず、支援される側のCOVID-19感染拡大化での困難を調査し、支援者側と支援される側の困難の比較を行う予定である。COVID-19のステージは変わりつつあるが、マスクや感染防止具など感染防止対策は心理支援の場ではいまだ導入されており、アフターコロナの状況でも本研究の知見は活かせるものと思われる。
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