研究課題/領域番号 |
22K18556
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松井 めぐみ 岡山大学, 教育推進機構, 准教授 (60400652)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | セクシュアルマイノリティ / 発達障害 / 性自認 / 性的指向 / 性表現 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では現在医師や支援の専門家の間で症例・ケースの報告として指摘され始めている,発達障害とセクシュアルマイノリティとの合併・関連性について,大規模調査で明らかにする。また発達障害を有するセクシュアルマイノリティ当事者に縦断調査を行うことで,性自認のゆらぎや変化がどのようにあるのかを見る。さらにセクシュアルマイノリティ支援が進んでいる海外においての,発達障害も有するセクシュアルマイノリティの割合,支援において知っておくべき事,配慮していること等を調査する。探索的にこれらの実態把握を行うことで,今後のセクシュアルマイノリティ理解や支援,あるいは発達障害者支援に役立つ情報が得られると考えられる。
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研究実績の概要 |
発達障害とセクシュアルマイノリティの関連性について、WEB調査による実態把握を行った。2023年11月に、調査会社を利用して調査を行い、18歳以上の成人11018人(平均39.47歳)から回答を得た。調査内容は、回答者の属性やセクシュアリティについて尋ねる項目と、発達障害のASDをスクリーニングする質問紙であるAQ-Japanese version(一般成人用)、発達障害のADHDをスクリーニングする質問紙である成人期ADHD検査(Adult ADHD Self-Rating Scale: A-ADHD)であった。現在、セクシュアリティとASDとの関連の分析が行われ、性自認がクエスチョニングであると答えた人は、そうではない人に比べ、AQによるASDのカットオフ得点である33点以上の人が有意に多い結果であった。性的指向に関しては、バイセクシュアル、パンセクシュアル、アロマンティック、アセクシュアルであると回答した人は、それぞれそれ以外の人と比べ、33点以上の人が有意に多い結果であった。またトランスウーマンとトランスマンの2群で比較したところ、トランスマンは33点以上の人が有意に多い傾向が見られ、Xジェンダー中性、両性、不定性、無性の4群で比較したところ、Xジェンダー無性は33点以上の人が有意に多い結果であった。ただどちらも各群の人数が非常に少ないため、より多くの人数の調査による検証が必要である。なおDSD(性分化疾患)やクロスドレッサー、ゲイ、レズビアン、デミロマンティック、デミセクシュアル、リスロマンティックでは、有意な結果は見られなかった。これらの結果から、性自認・性的指向・性表現等と発達障害のASDとの関連の一部が明らかになったが、AQの得点はあくまでもスペクトラム視点から発達障害の傾向の程度を測定しているものであって、診断ではないことを留意する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度に実施予定だった調査が、倫理審査委員会の受入れ先決定に時間を要し、2023年度の実施になったため。しかしながら、当初2023年度に実施予定だった調査も既に倫理委員会を通っており、調査のスケジュール上実施は2024年度になるが、既に実施の準備は整っている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、11月に前年度に実施出来なかった縦断調査の2回目を実施する。それによって、発達障害とセクシュアルマイノリティの関連性に、セクシュアリティに関する自認のゆらぎが影響しているのかどうかを分析し、成果発表を行っていく。また海外の大学のセクシュアルマイノリティ支援の専門部署に調査を行うため、調査内容の作成し、研究倫理審査を受けて、調査の実施を行う。
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