研究課題/領域番号 |
22K18596
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
北野 尚美 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (40316097)
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研究分担者 |
辻 真弓 産業医科大学, 医学部, 教授 (40457601)
関根 道和 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (30303225)
山田 正明 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (40377338)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 思春期 / 学校保健 / セクシュアリティー / 包括的性教育 / 生きる力 / 生活習慣 / 出前授業 / ポストコロナ / 健康格差 / 生活環境 / 包括的健康教育 / 予防医学 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代の健康の社会格差を最小限とする目的で、学校における健康に関係する学びの機会(以下、健康教育)に着目して本研究を計画した。本研究では、学校での健康教育を、子どもの「生きる力」の基盤形成に関わる本質的な要素と位置づけ、文理の複眼的視座から学校における包括的健康教育の体系を探究する。既存資料の二次分析や母子保健情報と学校における健康診断情報の利活用によって、子どもの健康状況とその差異を明らかとし、子どもの健康における社会格差について検討する。事例分析を通して、学校ベースでの健康教育による介入の可能性とその方略を探究する。
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研究実績の概要 |
小中学校教諭の協力を得て健康教育について聴き取りを行った。学校でどのような学びの機会があるか、保健の科目の担当と教材、子どもたちの反応、教える側として心配や困っていることなど現場の声を集めた。単元「思春期のからだの変化」は教えづらく、複数の小学4年の学級がゲストティーチャーを依頼していた。教科書には見開き2頁(計4頁)に豊富な内容が掲載され、専門的な用語も複数登場した。科目間のつながりを示す記載は見当たらず、教科書に書かれている内容を小学4年生が理解できるには「接続」を意識した授業展開が必要であった。このことが担任教諭が苦手意識を持った理由の1つと考えられた。一方で、出前授業後の小学4年生の感想文には、「知ることができたのはよかった」「その時は保健室に行く」「背が低いがこれから伸びる」など、子どもによって心に響いた部分が異なったことが観察された。子どもの発達段階(縦)に合わせ、一般の科目での学習とのつながり(横)を考慮し、どう理解を促せば実生活に役立つ学びとして子どもの「生きる力」を育む授業と出来るのか課題がある。 研究協力が得られた自治体で母子保健と学校保健のデータを連結する仕組みについて聴き取りを行った。また、新型コロナウイルス感染症流行下における子どもの生活習慣病増加及び予防についてレビューを行い、第81回日本公衆衛生学会総会で発表した。①令和2年度学校保健統計調査で肥満の増加を認め、②令和2年に小中学生の保護者1千人を対象に実施した調査で「自宅で過ごす時間」が増え、「PCやスマートフォンを見る時間」が増えたなど生活習慣の悪化を認め、③令和3年に全国保険医団体連合会が小中高等学校約5千校の養護教諭を対象に実施した学校健診後治療調査で、要受診者の未受診率の増加を認めた。ポストコロナでは、ネットと共存を図りつつ生活習慣を改善すること、未受診者に対する対応が求められる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症流行に対する感染防止策が必要であったため、研究者間および研究協力者との研究打ち合わせや研究現場での活動に制限を必要としたため。
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今後の研究の推進方策 |
子ども達が、健康について義務教育期間に学んでおく必要があると考えられる内容について、心身の発育発達や生活習慣、健康リスク行動はもちろん、職業・職場の健康課題である化学物質曝露や危険な作業環境、性差医学に関わる健康課題についても、他国の状況も参考にしながら吟味する。海外での包括的性教育の展開を参考に、日本において包括的性教育の視座から健康に関する学校における学びの機会を吟味する。
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