研究課題/領域番号 |
22K18606
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 沖縄大学 |
研究代表者 |
嘉数 健悟 沖縄大学, 人文学部, 教授 (50612793)
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研究分担者 |
小林 稔 文教大学, 教育学部, 教授 (70336353)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 入学前教育 / 教職体験 / 教師効力感 / 教員養成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,以下4つの研究課題を設定し研究を進める。①国内外の文献や研究資料などをもとに,学士課程教育における質保証の在り方,教職課程における質保証の在り方についての研究成果や課題を導出する。②入学前の学生の教職体験に関する実態調査を行い,どのような入学前教職体験が行われたのかについて,その成果や課題を明らかにする。③教職への意欲や教師効力感,理論と実践の往還に関するアンケート調査を行い,縦断的に比較検証を行う。④上記の①~③を踏まえ,3つの異なる教職課程から得られたエビデンスに基づき,さらに教員養成教育の専門家を交えて「入学前教職体験プログラム」を策定する。
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研究実績の概要 |
2023年度は,研究課題②(入学前学生の教職体験に関する実態調査とその後の調査)と研究課題③(教職への意欲や教師効力感・理論と実践の往還に関する検証)の大きく二つの研究課題を実施することが目的であった。研究課題②については,入学前の教職体験プログラムに参加した学生が教職への意欲をどのように維持しているのか,あるいは低下したのかについてのインタビュー調査を実施した。まず,入学後も教職への意欲を高く維持していた学生については,講義における他学科の同志との出会いや学外での教育活動に参加したことが大きな要因となっている可能性が示唆された。また,入学後に教職への意欲が低下した学生については,インターンシップ等の体験的な学びを通して、自己の適性を理解したこと,異なる職種への興味が湧いてきたことなどが要因として挙げられた。なお,各大学と連携している小・中学校で教職体験については実施出来なった。 研究課題③については,入学前に「教職体験プログラム」に参加した学生に①「学校,子ども,教師」の各々の語彙についてその時点でどのように考えるかについての自由記述【質的データ】,②教師効力感尺度【量的データ】,③教職への意欲に関する主観的評価尺度【量的データ】の3つの調査を実施した。 また,昨年度に実施できなかった研究課題①(資料収集や国内外調査)について,国外調査(シンガポール)を実施した。シンガポール(NIE)の入学前教育については,PGDEコースのみ実施しており,3か月~1年のコースがあること,MOE(教育省)が実施主体となっており,学生が辞退を申し出ることがあれば,MOEから断ることもあること,Diplomaコースには,事前の教育を実施しないが,入学後に徹底して教育に関するコースを履修し,モチベーションを維持できるようにしていること,などを情報を得ることが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
設定した4つの研究課題については昨年度の遅れを取り戻しながら,進めることができている。特に,研究課題①については,国外調査も実施し有益な情報を得ることにつながった。また,研究課題②と研究課題③については,さらなるデータの収集を行い,同時に分析を進めて次年度以降の研究につなげていく必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である2024年度は,「入学前教職体験プログラムの開発」が主な目的となるため,研究分担者,研究協力者と定期的な会議を開きながら,プログラムの開発につなげていく予定である。具体的には,得られたデータの分析とその成果を整理し,研究課題①~③によるエビデンスに基づきながら,教育員会や学校関係者などによる外 的評価を実施し,さらに教員養成教育の専門家を交え「入学前教職体験プログラム」を策定していく。
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