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かわいさは何によってきまる?ー距離と角度と発達・進化的観点からのアプローチー

研究課題

研究課題/領域番号 22K18660
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分10:心理学およびその関連分野
研究機関同志社大学

研究代表者

加藤 正晴  同志社大学, 研究開発推進機構, 准教授 (20408470)

研究分担者 竹原 卓真  同志社大学, 心理学部, 教授 (10347742)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード顔魅力 / ベビースキーマ
研究開始時の研究の概要

背の高い個体(大人・男性)は低い個体(子ども・女性)の顔を近くで見る時にかわいいと感じ、逆に低い個体は高い個体を近くで見るときに頼りがい、あるいは恐怖を感じるような気がしないだろうか?これはまだ立証もされておらずその原因も不明である。本研究はこれを明らかにするため、以下の3つの側面から研究を進める。
三つの側面から調査する。
(1) 近くから見下ろす時の画像の歪みをさまざまな被写体に施すことにより、この効果の及ぶ範囲を検討する。
(2) 近くから見上げた時の画像の歪みをさまざまな被写体に施すことにより、この効果の及ぶ範囲を検討する。
(3)文化差、種差を検討する。

研究実績の概要

今までに多くの研究により、ベビースキーマと呼ばれる子どもに特徴的な風貌(大きな瞳、大きな額に対して相対的に小さな顎、小さな唇など)は養育行動を誘発し、同時にかわいいという情動を喚起し、脳の報酬系を賦活させることが示されてきた。しかし、なぜかわいいという情動をひきおこすきっかけがベビースキーマでないといけないかについては、何もわかっていない。 本研究では、向かい合う2者の身長差および距離感がある一定の条件を満たすとき保育者・ベビースキーマを特徴づける顔の見え方となり、魅力の上昇につながるのではないかと考え、この仮説を検証する。

2年目は、撮影角度が異なっても常にカメラ方向に視線を向けるアイコンタクト可能な顔画像を作成し、実験を行うこととした。この変更のため、画像作成方法をゲーム制作プラットフォームを用いた3DCG方式とした。刺激の作成に苦労したが、合計8名の日本人の3DCGモデルを完成させた。このモデルを用いて実験を行ったところ、前年度と同様、ある一定の撮影角度および距離において最も魅力が高くなることが示された。一方で細かい部分については再現されなかった。
原因として、1. 参加者と顔画像がアイコンタクトしたことによる効果、2.ネット調査のため参加者の調査への取り組み度合いが低かった(質問へ適切に回答していなかった)可能性、3. CGモデルの撮影距離が昨年までと異なることによる影響、などの複数の可能性が考えられた。特に2と3については望ましい変数でないため、実験の改良が望まれる。
今年度は、撮影角度および距離の顔魅力に与える影響の文化差を検討するために、コーカソイドの3DCGモデルも8名作成した。来年度以降はこの顔画像を用いて欧州でも実験を行う予定です。ドイツの協力研究者と研究実施に向けて検討を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アイコンタクト可能な顔画像を作成することにかなりの時間がかかったが、そのおかげで満足のいく実験が行えることとなった。同時にコーカソイドのモデルも作成したため、文化差の実験を行える準備もできた。一方で、アイコンタクト可能な顔刺激を用いた実験では、結果が想定通りでなく、その理由として実験方法の変更によるアーチファクトも考えられたため、再実験が必要な状況となった。このように、予定より進められた部分もある一方で、想定と異なる結果を得たため追加の実験が必要となる部分もあった。

今後の研究の推進方策

今後は、研究実績の概要で示した2および3の原因を排除するために追加の実験を行う。その後、文化の違いを検討するために、欧州での調査も行う予定である。
昨年までオンライン調査を行う際に用いていた調査プラットフォームが研究環境の変化により使えなくなった。そのため、次年度は自前で構築する必要がある。この目処は立っている。次年度は年度開始からオンライン調査の環境整備を行う。その後、その後国内におけるオンライン調査を行い、データ分析ののち、さらなる追加調査が必要ない場合、欧州にてオンライン調査を行う予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Cross-cultural differences in visual object and background processing in the infant brain2023

    • 著者名/発表者名
      Koster Moritz、B?nki Anna、Yamasaki Daiki、Kato Masaharu、Itakura Shoji、Hoehl Stefanie
    • 雑誌名

      Imaging Neuroscience

      巻: 1 ページ: 1-11

    • DOI

      10.1162/imag_a_00038

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] ASD早期スクリーニングに向けたデジタル・フェノタイピング・システム開発の予備的検討2023

    • 著者名/発表者名
      土居裕和, 林雅之, 川嵜彩恵, 大久保匠, 金井智恵子, 加藤正晴, 津村徳道
    • 学会等名
      日本社会福祉マネジメント学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 対人印象における引き込み現象が与える影響について2022

    • 著者名/発表者名
      加藤正晴
    • 学会等名
      社会性研究4拠点連携シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] オンライン型縦断発達データベースのBOLDの現状20222022

    • 著者名/発表者名
      加藤正晴
    • 学会等名
      日本赤ちゃん学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 出生週数および出生時の両親の年齢と生後10か月児の乳児の発達との関連2022

    • 著者名/発表者名
      大谷多加志, 原田喜充, 加藤正晴, 郷間英世
    • 学会等名
      日本赤ちゃん学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-07-05   更新日: 2024-12-25  

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