研究課題/領域番号 |
22K18671
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 誠 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (70312634)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 相対論的流体方程式 / 初期値問題 / 大域可解性 / 偏微分方程式論 / 一様等方時空 / 非線形 / 相対性理論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、相対論的流体方程式の初期値問題に取り組み、主に双曲型方程式に対する研究成果に基づいて、研究の萌芽的展開を目指すものである。調和解析的手法と実解析的手法を基本として、解析方法の構築を行う。研究者間の交流を通して課題解決と発展を試みるものであり、国内と国外の各地で開催される研究集会における研究経過の発表、研究集会の開催を通して、研究動向の把握と研究ネットワークを構成する。
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研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、流体についての非相対論的極限方程式について考察した。本研究は、一般相対論の研究を背景としており、そこでの典型的な双曲型方程式の一つである非線形クライン・ゴルドン方程式の研究に参考となる点がある。特に、非相対論的方程式を扱う場合には、非線形シュレディンガー方程式の解析方法との比較検討が有益となる場合がある。この観点から、解の減衰評価と非線形評価の比較検討を行った。定在解の解析のために、シュレディンガー方程式に対するエーレンフェストの定理を参考に、非相対論的極限方程式に対応する常微分方程式の解挙動の解析を行った。平坦でない空間における極限方程式の解法について、正曲率空間における一様評価の導出に取り組んだ。相対論的流体方程式について、関連するクライン・ゴルドン方程式を参考に、エネルギー評価の構成に取り組んだ。その評価を基に、小振幅時間大域解の構成方法を考察した。研究過程において、時空の膨張あるいは収縮から生じる線形項の係数が、時空の最大存在時間内に符号変化する可能性があることが分かり、この符号変化に対する解析方法を考察する必要が生じた。流体方程式において、この符号変化が生じる場合には、解の挙動自体も大きく変化する可能性があり、研究対象として継続して考察することとした。学会において関連する途中経過を発表すると共に、研究動向と研究手法における情報収集を行った。また、研究交流の活性化を通して課題解決を図ることを視野に、研究集会を開催した。研究集会においては、参加者より、現在の進捗状況についてアドバイスと関連文献の情報を得た。また、相対性理論に関する偏微分方程式論の先端研究を行っている研究者を招聘し、研究の進捗を図った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画に沿って進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後も計画に沿って研究を進める。
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