研究課題/領域番号 |
22K18672
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
川平 友規 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (50377975)
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研究分担者 |
須川 敏幸 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (30235858)
田中 亮吉 京都大学, 理学研究科, 准教授 (80629759)
島内 宏和 八戸工業大学, 工学部, 准教授 (90759200)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 擬等角写像 / 離散リーマン面 / 複素力学系 / タイヒミュラー理論 / ベルトラミ方程式 / リーマン面 / 離散擬等角写像 / タイヒミュラー空間 |
研究開始時の研究の概要 |
古典的なリーマン面の解析的理論(たとえば,リーマンロッホの定理)と等角写像の理論(たとえば,リーマンの写像定理)を離散化する試みは,パーコレーションや平面イジング模型との関連から近年活発に研究されている.離散化にはいくつかの流儀が存在するが,離散化に用いる三角形分割やグリッドを精細にすることで連続版の(ようするに,普通の)リーマン面の理論が近似できる,という点で共通している.本研究課題は,既存の離散化理論を改良する形で,リーマン面の変形理論である「タイヒミュラー理論」と,その変形を実現するツールである「擬等角写像」に対し,離散化と数値的近似手法の確立を目指す.
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研究実績の概要 |
古典的なリーマン面の解析的理論(たとえば,リーマン・ロッホの定理)と等角写像の理論(たとえば,リーマンの写像定理)を離散化する試みは,パーコレーションや平面イジング模型との関連から近年活発に研究されている.離散化にはいくつかの流儀が存在するが,離散化に用いる三角形分割やグリッドを精細にすることで連続版の(ようするに,普通の)リーマン面の理論が近似できる,という点で共通している.本研究課題は,既存の離散化理論を改良する形で,リーマン面の変形理論である「タイヒミュラー理論」と,その変形を実現するツールである「擬等角写像」に対し,離散化と数値的近似手法の確立を目指すものである.2023年度は,代表者が科研費・国際共同研究強化基金(国際共同研究強化A)の基金によりほぼ1年間海外に長期滞在し,別のテーマの研究(少なからず本研究課題と関連はしている)に従事していたため,本研究課題に特化した活動には十分な時間を当てることができなかった.その分,研究期間を1年間(2025年度まで)延長し,分担者とともに当初予定していた研究活動を行う予定である. 2023年度の研究活動は以下の通り: ・リーマン曲面の擬等角変形は擬等角写像とよばれるクラスの同相写像を施すことで得られるものである.擬等角写像の離散化を考えるにあたって,数値計算にともなうグリッド化や近似手法は重要な基盤となるものである.代表者の川平は,D.Gaidashev氏(Uppsala大)と共同で,Beltrami方程式の近似解を構成するアルゴリズムと,そのための誤差評価を改良する研究を行った. ・上記アルゴリズムの実装にむけた準備として,既存のBeltrami方程式の近似解法のプログラムを作成し,デンマークでの2つの異なる研究集会においてそれに関連する研究発表を行った.また,C.Henricksen氏(Denmark工科大)らと議論を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度は,代表者が科研費・国際共同研究強化基金(国際共同研究強化A)の基金によりほぼ1年間海外に長期滞在し,別のテーマの研究(少なからず本研究課題と関連はしている)に従事していたため,本研究課題に特化した活動には十分な時間を当てることができなかった.その分,研究期間を1年間(2025年度まで)延長し,分担者とともに当初予定していた研究活動を行う予定である.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は代表者がほぼ海外で別の科研費の研究活動に従事していたため,分担者と予定していた勉強会や議論の機会をとることができなかった.次年度(2024年度)以降は代表者も国内にいるため,本来の研究期間(2022-2024年度)を1年間延長し,分担者とともに当初予定していた研究活動を行う予定である.具体的には,オンラインでの定期的なミーティングに加え,2024年度の11月から3月にかけて,複数の勉強会や打ち合わせを集中的に行う予定である.
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