研究課題/領域番号 |
22K18714
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
志村 考功 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90252600)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | X線 / ガンマ線 / イメージング / 放射線 / フーリエイメージング / Γ線 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では屈折・回折・干渉を用いないX線(Γ線)フーリエイメージング法の実証を目的とする。通常のイメージングでは屈折・回折・干渉などの光の基本的性質が利用される。しかし、10 keVを越えMeVクラスのX線(Γ線)ではこれらの基本的性質を利用することが困難なため、感度の良いイメージング技術がない。本研究では同心円状のフィルタを2次元検出器の前方に配置する光学系を用いる。本手法は屈折・回折・干渉などの性質を利用しないため、X(Γ)線イメージングに展開でき、その方向性を大きく変革・進展させる可能性を有しており、飛躍的に発展する潜在性を有する技術である。
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研究実績の概要 |
本研究では屈折・回折・干渉を用いないX線(Γ線)フーリエイメージング法の実証を目的とする。通常のイメージングでは屈折・回折・干渉などの光の基本的性質が利用される。しかし、10keVを越えMeVクラスのX線(Γ線)ではこれらの基本的性質を利用することが困難なため、感度の良いイメージング技術がない。本研究ではフィルタを2次元検出器の前方に配置する光学系を用いる。本手法は屈折・回折・干渉などの性質を利用しないため、X(Γ)線イメージングに展開でき、その方向性を大きく変革・進展させる可能性を有しており、飛躍的に発展する潜在性を有する技術である。 2023年度は放射光X線を用いた散乱X線イメージングとX線Computed Tomography (CT)法の比較検討を行った。CT法は非破壊で物質内部を3次元再構成できる手法として、医療、産業、材料科学など様々な分野で活用されている。被写体(または光源と検出器)を回転しながら測定した多数のX線透過像に対して画像処理を行うことにより3次元像を再構成する。しかしながら被写体の背後に検出器を配置できない場合や被写体が照射X線よりも大きい場合、金属容器中に格納された生体試料のような被写体中に重元素部と軽元素部が混在する場合などは依然として適応が困難である。 検討の結果、散乱X線イメージングでは軽元素材料に対して明らかに感度が高いことを示すことができた。さらに、試料を回転する必要がないことから、一定の条件の元では断層像を短時間に取得でき、その時間変化をその場観察できることを示すことができた。 これらの結果も含め、光学系、撮影システムには改良すべき点があるもののその可能性を実証することができた。
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