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動的断層弱化の物理・化学機構解明を目指した放射光オペランド摩擦実験法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K18724
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
研究機関東北大学

研究代表者

武藤 潤  東北大学, 理学研究科, 教授 (40545787)

研究分担者 廣瀬 丈洋  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 研究所長 (40470124)
八木 和行  九州大学, 工学研究院, 教授 (50349841)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
キーワード放射光 / 摩擦実験 / オペランド計測 / 断層摩擦 / 高速摩擦 / 放射光オペランド観測 / ピンオンディスク摩擦試験 / 相転移 / 摩擦溶融
研究開始時の研究の概要

地震が起こる時、断層表面では何が起こっているのだろうか?断層面上の温度や圧力はすべりの直後から変化するため、これまでの実験後の回収試料の観察では、地震時に断層表面で起こる物理・ 化学プロセスを真に捉えていない可能性が高い。本研究は、放射光ビームラインにて、高速ですべる鉱物摩擦接点のオペランドX線結晶構造解析および透過像観察が可能な摩擦実験機を開発し、非晶質化・溶融・熱分解などに伴う鉱物の動的弱化プロセスの解明を目指す。低摩擦セラミックス材料開発にも資する放射光オペランド摩擦実験法を確立し、高速ですべる生きた断層を直接観ることで、物理・化学プロセスに基づく新しい断層摩擦構成則の構築に貢献したい。

研究実績の概要

本研究では、放射光施設でも使用可能な小型の摩擦試験機の自作設計を検討していた。令和5年度は、九州大学の八木研究室で見学したYagi et al. (2016Tribology) の実験機を参考に、岩石、セラミックスの高速摩擦実験が可能な試験機の設計製作を行った。Yagi et al.では、金属(ステンレス丸棒)を使用した実験治具を用いていたが、本研究では地震断層を模擬した実験機の製作を目的としているため、セラミックスを高速で保持する機構を設計に加えた実験機を製作した。具体的には、圧力締結を使った鉱物ビーズとディスク保持具の設計を採用した。これらの実験機全体の設計はR5年度秋頃には終わっていたものの、世界的な物品の供給不足(特にモーターや機械部品など)により、高速回転する摩擦ディスクの保持部を構成する大型薄型ベアリングおよび高速モーターが手に入らず、納期の目処が立たない状況にあった。やっと、R6年度に入ってから、これら機械部品の納期が決定し、現在R6年度5月中旬の納品を待っている状況である。今後試験機が到着次第、より早期にオフラインでの摩擦実験を開始し、放射光実験が行えることを目指した実験を進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究実績にも記入した通り、世界的な物品不足により実験機を構成する機械部品の納入が大幅に遅れており、昨年夏に設計を終了した実験機がいまだ納品されない状況である。現在、5月中旬を目処に納品予定であり、到着後直ちに実験を行う予定である。

今後の研究の推進方策

5月中旬を目処に納品される摩擦実験機を使い、岩石の高速摩擦実験を行う。オフライン実験として、比較的加工が容易な石英を用いた高速摩擦実験を行う。まず、Labviewを用いて実験の基礎かつ重要データとなる力学計測(垂直荷重、剪断トルク)を高精度で行うことのできるシステム構築を行う。その後、摩擦条件を検討し、高速弱化が起こるすべり速度、垂直荷重などの実験条件の選定を行う。これらを統合し、放射光での限られたビームタイムでも有効的かつ高精度のデータが取れる準備を進める。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-07-05   更新日: 2024-12-25  

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