研究課題/領域番号 |
22K18749
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
奥田 覚 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 准教授 (80707836)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 生体力学 / バイオメカニクス |
研究開始時の研究の概要 |
器官の形成過程は,ミクロな分子・細胞レベルの力発生により駆動される動的な変形過程であり,マクロな器官レベルにおいて頑強に制御されている.近年,器官発生の進行に応じて,器官を構成する組織の弾塑性が適応的に変化することが分かってきた.特に,この組織の弾塑性を介して,内部構造である細胞骨格や接着構造等のアクティブなゆらぎが,組織の形態形成を制御している可能性がある.そこで本研究では,器官形成にみられる分子・細胞レベルの内部構造ゆらぎが,マルチスケールな相互作用を介して,組織の弾塑性をどのように制御するのかを解明する.
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研究成果の概要 |
器官形成における組織弾塑性の適応的な制御機構と内部構造ゆらぎの役割を明らかにするため,細胞骨格から多細胞の三次元動態を解析するマルチスケールな数理モデリングに取り組んできた.特に,長時間の多細胞動態を扱うため,脂質や細胞骨格とその関連分子で構成される細胞膜の非平衡な動態を扱うため,非保存流体膜の数理モデルを構築した.この数理モデルを用いた数値シミュレーションにより,多細胞のアクティブな三次元力学動態を予測することが可能になった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長時間スケールにおける多細胞の三次元力学動態に関する理解は,胚発生,がん進展,創傷治癒など,幅広い生命現象に関わる根本的な課題の一つである.特に,器官形成における組織弾塑性の適応性は,多細胞の適応的な振る舞いを決定する重要な因子である.本研究では提案した新規の数理モデルは,このような多細胞の三次元力学動態を予測することを可能にし,幅広い生命現象に共通する原理的な理解に繋がると期待される.
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