研究課題/領域番号 |
22K18750
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
國峯 崇裕 金沢大学, 機械工学系, 准教授 (90612705)
|
研究分担者 |
安田 博実 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (10910903)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
|
キーワード | セル構造体 / 構造材料 / 軽量化 / 衝撃吸収 / 折紙構造 / 積層造形技術 / 構造制御 / 機械的性質 / Tachi-Miura多面体 / 金属積層造形 / 圧縮試験 / 衝撃試験 / 衝撃エネルギー吸収性能 / 形状最適化 / Cellular Solids / 3Dデザイン / SUS316L / AlSi10Mg / 圧縮変形挙動 / 軽量構造材料 / 衝撃吸収機構 |
研究開始時の研究の概要 |
空隙を積極的に利用したセル構造体は,構造材料の軽量化に有用であり,優れた衝撃吸収機能も有する。セル構造体の圧縮強度と,空隙の割合を表す相対密度の関係には,以下の課題がある。 【課題1】軽量化の追求(相対密度の低減)は,セル構造体の圧縮強度の急激な低下をもたらす。 【課題2】従来の溶融金属の発泡や粉体焼結による材料創製では,相対密度の小さなセル構造体の精密な製作に困難を伴う。 本研究では,Tachi-Miura多面体と呼ばれる折紙構造に基づく3Dデザインをセル構造体に応用し,従来のセル構造では達成できなかった軽量化と相反する強度の合理的な制御を試み,積層造形技術で構造制御されたセル構造体の製作に挑む。
|
研究成果の概要 |
本研究では,Tachi-Miura多面体(TMP)と呼ばれる折紙構造に基づく3Dデザインを金属製セル構造体に応用し,従来の金属製セル構造では達成できなかった軽量化と相反する強度の合理的な制御を試み,積層造形技術で構造制御されたセル構造体の製作を実施した。TMPマルチセル構造体の種々の形状パラメータを変化させることで,ヤング率,圧縮強度,変位,衝撃エネルギー吸収性能,相対密度等を精密に制御でき,またそれらのモデルの中には従来のセル構造体では達成できなかった軽量化と相反する圧縮強度の合理的な制御もある程度は可能であるパラメータ領域があることが見出された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では積層造形技術を駆使し,「紙」を使ったアートの側面が強い折紙構造を金属セル構造体のデザインに導入することで,構造材料の軽量化と強度の合理的な制御の実現に挑む内容であり,アート,構造・材料力学,製造技術を融合させた新規セル構造体設計という既存の学術の体系や方向を大きく変革・転換させる潜在性を大いに有している。また新規軽量構造材料による環境負荷の低い産業製品への実用にも大きな可能性を秘めている。
|