研究課題/領域番号 |
22K18761
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
細井 厚志 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60424800)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
|
キーワード | 疲労き裂治癒 / 高密度パルス電流 / 損傷治癒 / 疲労 / き裂治癒 |
研究開始時の研究の概要 |
金属疲労はき裂の「発生」と「進展」の2つの過程を経て破壊に至る。本研究では高密度電流場の制御によって、この2つの過程の疲労損傷を治癒する技術を独自に構築し、その治癒機構を力学的に評価する。
|
研究成果の概要 |
本研究では高密度パルス電流印加においてき裂閉口メカニズムやき裂が生じる前の損傷回復について実験及び解析的にそのメカニズムを明らかにすることを目的とした.高密度パルス電流における疲労き裂閉口メカニズムについては,き裂を迂回した電流がき裂先端で高密度化し,き裂先端には圧縮熱応力が作用する.高温環境下で降伏応力が低下しており,塑性変形を生じるが,冷却後は引張残留応力が生じる.それに釣り合う形で近傍には圧縮応力が作用する.局所的な曲げ変形が生じ,き裂閉口が生じることを明らかにした.一方,き裂が生じる前に高密度パルス電流を印可すると,滑り帯の成長が抑制されることも分かった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機械や構造物には寿命が存在する.金属材料の疲労破壊を遅延させる技術としては,ショットピーニングや高周波焼き入れ等の手法が挙げられてきた.しかしこれらの手法ではき裂や転位等の損傷自体を修復することはできない.根本的に疲労損傷部分を修復することでインフラの長寿命化,安全性の向上を低コストで行う技術が求められており,これらの技術は脱炭素社会や持続可能な社会の実現につながる.
|