研究課題/領域番号 |
22K18778
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分20:機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 寿浩 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (80262111)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 心音 / 生体音 / 音源抽出 / マイクロフォンアレイ / 体導音 / 非接触計測 / 非侵襲計測 |
研究開始時の研究の概要 |
心音などの生体音の解析による疾患の自動診断技術が急速に発展しているものの、計測時に重畳するノイズの除去がボトルネックとなっている。本研究では、生体音のモデル構築と分離ベクトルの最適化により、マイクロフォンアレイで計測した多チャネル音から、各種生体音をノイズのない音源そのものの状態で抽出できるシステムを開発する。そして、このシステムを用いて、胸壁上で接触計測、さらには非接触計測した体導音から各生体音の抽出を試みる。
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研究成果の概要 |
心血管疾患の早期発見等へ向け、心音などの生体音を他の生体音や環境音などのノイズを含まない状態で計測できるシステムの実現を目指して研究を行った。特に、心音の発生機序に基づいて心臓の4つの弁の閉鎖音(弁音)の重畳音として心音の時間信号モデルを構築し、そのモデルの特徴パラメータを分離ベクトル(重畳音源を分離する仕組み)と同時に最適化することで、計測音の中から心音を抽出しさらに弁音に分離できるアルゴリズムを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開発したアルゴリズムは、心音を弁音の状態に分離(復元)でき,これは例えば肺高血圧症の非侵襲診断へ応用できることを示している。また、計測音のチャネル数増加により、環境・生体由来のノイズを全く含まない心音計測へ発展できると考えられ、これは心音データからの心血管疾患自動診断技術の飛躍的な性能向上に繋がる。さらに心音モデル部分を他のモデルに置き換えることで、他の生体音計測を含む包括的なヘルスケアモニタリングや、産業機器の異常音検知など、多方面への発展も可能である。
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