研究課題/領域番号 |
22K18789
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野 亮 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (90323443)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 活性種 / 大気圧プラズマ / 表面処理 / ポリマー / 表面反応 / プラズマ / 選択的供給 / モデリング / VUV法 |
研究開始時の研究の概要 |
大気圧プラズマを用いた固体、液体、生体等の表面処理では、プラズマで生成された活性種の表面反応が重要である。しかし、活性種の表面反応は計測が困難なため、その反応機構はよく分かっていない。本研究では、これまで困難であった活性種の表面反応計測を、申請者が開発した独自の手法で行い、さらにその計測結果をもとに表面反応モデルを構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では、大気圧プラズマを用いた材料表面処理で重要な、OHやOなどの活性種を選択的に試料表面に照射する独自技術、真空紫外光解離活性種供給(VUV PRS)法を用いて、ポリプロピレン表面の活性種表面反応を定量的に計測した。OHやOの表面反応速度の定量的な計測に成功した他に、活性種の過剰な供給による反応の飽和、あるいは表面改質が退化する逆方向の反応の存在を示した。また本測定結果をもとに、量子化学計算や分子動力学計算も援用して、活性種表面反応のシミュレーションモデルを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大気圧プラズマによる材料表面処理は、産業界で広く使われている。これら表面処理では活性種の表面反応が最も重要だが、その計測は困難でこれまで例がなかった。本研究では独自の技術を用いてこの計測を可能とし、ポリマー表面のOおよびOHの反応を計測した。また、この計測結果に基づく表面反応モデルの構築も行った。これまで経験則に頼らざるを得なかった大気圧プラズマ表面処理に、計測および反応モデルを導入した本研究の意義は大きい。また、大気圧プラズマは液面や生体への照射も行われており、本研究手法は将来的にこれらの表面反応解明にもつながる点でも意義は大きい。
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