研究課題/領域番号 |
22K18843
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
吉敷 祥一 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (00447525)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 建築構造 / 実験装置 / 計測方法 / 精度 / 多軸加力 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに台湾国立地震研究所(NCREE) の大型2軸加力装置での実際の大型実験、および加力・計測精度の調査を行っている。この装置では可動テーブルと鉛直アクチュエータの接触面での摺動抵抗力が、水平力のデータに混入し、水平アクチュエータのデータから、推測した摺動抵抗力を除去することで試験体の反力を評価している。しかし、本試験体の出荷試験と、同条件でのNCREEの試験の結果が著しく異なる問題があった。他の現存する大型装置の全てが同様な状況にあるため、本研究では、水平リンクと鉛直リンクを用いた新たな実験手法を提案し、1/3のモデルを用いて実験検証を行う。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、積層ゴムと4本の水平リンクを採用した新たな計測手法を採用した実験装置(実大免震試験機“E-Isolation”)に関して、実験装置の建設と並行して構成部材の性能確認を実施すること、および稼働後に最大鉛直載荷・水平載荷性能に対する検証実験を行うことが目的である。これらの研究から実大免震試験機を構成する天然ゴム系積層ゴムの微小変形領域における特性、プレストレス導入時の鉛直特性、反力支持部の水平特性などを把握した。さらに実際に試験体として積層ゴム支承を挿入し、試験機の最大鉛直荷重および水平性能に対する実験を行い、計測システムの妥当性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国には大型化する免震部材に対して、その破壊実験や性能検証を縮小試験体の静的実験結果などを基に外挿して評価している問題があった。しかしながら、実大免震試験機“E-Isolation”が完成し、それらの実験が可能となった。本研究課題では、実大免震試験機のキーとなる天然ゴム系積層ゴム支承の微小変形時の挙動を把握するとともに、建設時における各部の性能確認を行ったものである。完成後には最大鉛直・水平性能の実験を行い、新たな計測システムの妥当性を検証しており、今後の実大免震試験機の活用に際して重要なデータを得ることに成功している。
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