研究課題/領域番号 |
22K18846
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大久保 孝昭 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (60185220)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ドローン / 無線加速度センサ / 常時微動 / 診断 / リサージュ / 固有周波数 / 被災住宅 / 住民支援 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,自然災害は深刻化し,地震や洪水などで住宅を被災した住民の多くは,応急診断段階,復興段階で困難を強いられている。研究代表者のこれまでの経験で,復興支援のための住民への説明に最も効果的であったのが「3軸無線加速度センサを用いた振動リサージュ」であった。本技術開発は,災害発生後に,できる限り多くの住宅調査が可能となるように,①ドローンを活用したセンサ計測技術,②三次元リサージュを現地で迅速に描写する技術の開発に取り組む。
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研究成果の概要 |
本技術開発は,ドローンに高性能の無線加速度センサを搭載して,建築物に着陸させて微動計測を行い,建築物の構造安全性の診断を合理的に行う手法の開発に取り組んだ。基本的に,地震等で被災した建築物の損傷程度を微動計測に基づく3次元リサージュから現地で迅速に診断するための技術開発に取り組んだ。実建築物の計測実験および3次元振動台を用いた試験体での実験から,本手法により実建築物の計測が可能なこと,建築物の損傷の進展をドローン搭載の無線加速度センサによる常時微動による固有周波数の変化やリサージュ波形から推定できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者は,熊本地震および西日本豪雨災害時の応急診断・地域復興段階において,各種センサを被災地に持ち込み,戸建て住宅の計測を行い,被災住宅の補修・補強法を定めるための現地調査を行った。その際,被災住宅の損傷診断に最も効果的であったのが「3軸無線加速度センサを用いた振動リサージュ」であった。しかし,この調査では,調査者の安全確保のために計測対象の住宅数が限定された。本技術開発は,これを解決するためにドローンと無線加速度センサを併用した現地計測と解析手法の確立に取り組んだ。本技術は災害時のみならず,常時微動計測によるRC構造物の健全性診断にも活用できるものであり社会貢献ができると考えている。
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