研究課題/領域番号 |
22K18850
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟工科大学 |
研究代表者 |
富永 禎秀 新潟工科大学, 工学部, 教授 (00278079)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 雪庇 / 粒子画像法 / 粒子追跡法 / メカニズム / モデリング / PIV / PTV |
研究開始時の研究の概要 |
建物の軒先などの風下に雪が張り出す雪庇(せっぴ)は、軒先への局所荷重の増加、崩落による人身事故や設備機器の破損などにつながることから積雪地域の耐雪建築設計における重要な課題の一つである。本研究では、ステレオPIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像法)によるオイラー的な計測とPTV(Particle Tracking Velocimetry:粒子追跡法)によるラグランジュ的な計測を融合した計測システムを構築して、屋根上の雪庇形成を支配する雪粒子と流体の相互作用的挙動を捉え、その形成メカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
建物の軒先などの風下に雪が張り出す雪庇(せっぴ)は、軒先への局所荷重の増加、崩落による人身事故や設備機器の破損などにつながることから積雪地域の耐雪建築設計における重要な課題の一つである。雪庇は降雪と一定の風向・風速によって形成されることが知られているが、雪質や乱れ性状が寄与しているとも言われ、その発生のメカニズムは十分明らかになっていない。本研究では、ステレオPIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像法)(オイラー的な計測)とPTV(Particle Tracking Velocimetry:粒子追跡法)(ラグランジュ的な計測)を融合した計測システムを構築して、屋根上の雪庇形成を支配する雪粒子と流体の相互作用的挙動を捉え、その形成メカニズムを解明することを目指す。 本年は、昨年度から引き続き、研究の基礎となるPIV・PTV融合システムの構築に取り組んだ。新潟工科大学の大型境界層風洞内に2次元PIVおよびステレオPIVを設置して、単体建物モデルなどの基礎的な流れ場を対象として、高精度の計測手法を構築した。また風洞内に砂を敷き詰めた状態で、基本形状の物体を置き、その周辺の砂の飛散・堆積状況に関する詳細な風洞実験を行った。これらのデータは、今後実施予定の雪庇形成モデリングの精度検証に活用される。 また数値解析手法については、オープンソースコードであるOpenFOAMに風雪シミュレーション機能を搭載し、実際に近い複雑な都市モデルを対象として、積雪分布のCFD解析が行える体制を整備した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね予定通りの進捗状況であったと考えている。昨年度から引き続き、本研究の基礎となるPIV・PTV融合システムの構築に取り組んだ。新潟工科大学の大型境界層風洞内に2次元PIVおよびステレオPIVを設置して、単体建物モデルなどの基礎的な流れ場を対象として、高精度の計測手法を構築した。また風洞内に砂を敷き詰めた状態で、基本形状の物体を置き、その周辺の砂の飛散・堆積状況に関する詳細な風洞実験を行った。こうした実験は、国内外で殆ど例が無く、貴重なデータを得ることができたと考えている。 さらにモデル検証用データ収集のためのフィールド実測調査を、長岡市の防災科学技術研究所・雪氷防災研究センターの露場において引き続き実施した。今冬の降積雪状況は、平年に比べてかなり小雪であったが、多様な雪庇形成・発達過程についても映像として貴重な観測結果を得た。これらの蓄積されたデータは今後の研究に大いに活用できると考えている。 また数値解析手法については、オープンソースコードであるOpenFOAMに風雪シミュレーション機能を搭載し、実際に近い複雑な都市モデルを対象として、積雪分布のCFD解析が行える体制を整備することができた。
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今後の研究の推進方策 |
基本的には、当初計画の方法で研究を推進する予定である。構築しているPIV・PTV融合システムの構築の実際の雪粒子の計測への適用性を確認し、必要な改良を加えていく。また雪庇形成のモデリングに必要なパラメータを分析し、モデリングの精度を向上させる。 また最終的な目標である実環境での雪庇形成モデリング精度を検討するためには、観測結果との比較・検証が不可欠である。防災科学技術研究所・雪氷防災研究センターの露場における準実大スケールの建物モデルを用いた屋外観測を継続することによって、基礎的なデータも蓄積していきたい。
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