研究課題/領域番号 |
22K18896
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福山 博之 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40252259)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 熱力学 / 結晶成長 / 窒化物半導体 / AlN針状結晶 / 気相成長 / 窒化アルミニウム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、AlNバルク単結晶を成長させる種結晶となるAlN単結晶ロッドを得るための熱力学的な検討および成長実験を実施する。 (1)AlN単結晶ロッドの成長プロセスの熱力学的検討 原料Al合金融液表面では、AlN結晶を生成させずにAlの蒸発を維持したまま、坩堝壁にAlN単結晶ロッドを持続的に成長させる条件を提案する。 (2)AlN単結晶ロッド成長実験 上記の熱力学的検討に基づき、直径がmmオーダーのAlN単結晶ロッドを得るための成長条件(フラックス組成、成長温度、窒素分圧)を確立する。得られたAlN単結晶ロッドについては、結晶の配向性、成長速度の結晶方位依存性および結晶中の不純物について評価する。
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研究成果の概要 |
本研究は、AlNバルク単結晶を溶液成長させる際の種結晶となるAlN単結晶ロッドを得るための可能性を検証するための基礎研究である。Fe-Al合金溶液を原料とし、この合金溶液からAlの蒸発によって坩堝壁にAlN単結晶ロッドを成長させる熱力学的条件について検討し、この条件に基づき、mmサイズのAlN単結晶ロッドを得るための成長条件(フラックス組成、成長温度、窒素分圧)に関する指針を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
窒化物系紫外発光素子の量子効率を高めるためには、窒化アルミニウム(AlN)単結晶基板を使用することが求められている。研究代表者は、AlN単結晶の溶液成長に関する研究を行っているが、そのネックとなるのが、種結晶の確保である。本研究では、このネックを解消するための新たな種結晶作製法を開発することを目的とする。本研究が成功すれば、紫外発光素子が殺菌光源として普及し、パワーデバイス分野においても、AlNウエハーに置き換えが進むことが期待される。このように、本研究の社会的意義と挑戦的研究としての意義は大きく、ワイドバンドギャップ半導体分野における国際競争力の向上に資するものである。
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