研究課題/領域番号 |
22K18909
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
小林 玄器 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (30609847)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ヒドリドイオン導電体 / 電気化学 / 固体イオニクス / 水素 / ヒドリドイオン導電 / 電解 / 物質変換 / 電気化学デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,水素化物イオン(ヒドリド:H-)の強力な還元力に着目している。研究代表者が世界に先駆けて開発したH-導電性固体電解質を活用し,H-を電気化学的に化学反応場に供給するデバイス反応の実現を目指す。さらに,作成したデバイスを用いてCO2還元反応を検討し,H-/H+間の水素の電荷自由度を活用した 物質変換デバイスの実現可能性を検証する。
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研究成果の概要 |
300℃での相転移を経てヒドリド超イオン導電性が発現するBa1.75LiH2.7O0.9(BLHO)に元素置換を施すことで、超イオン導電相の低温安定化と、電極/電解質界面の安定化が可能になった。また、BLHO系のヒドリドイオン導電体の焼結プロセスを検討した結果、相対密度を98%まで高めることに成功した、これにより、300 ~ 350℃での固体電解質応用が可能になった。 BLHO系のヒドリドイオン導電体を固体電解質に用いたデバイスを作製し、電気化学反応によって350℃ 1気圧での理論転換効を上回る速度で窒素をアンモニアに転換できることを見いだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒドリドイオン導電体の導電率向上のみならず、焼結などの固体電解質応用につながる要素技術開発に取り組んでデバイス化を実現したことは、ヒドリドの還元力を活用した新たな電気化学応用の創出に直結する成果であり、ヒドリドのイオニクス研究を新たなステージに押し上げたといえる。また、デバイス化によって実現した高効率な窒素-アンモニア転換反応は、将来的な水素エネルギー利用の基盤になり得る成果であり、社会的な意義も大きい。
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