研究課題/領域番号 |
22K18917
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
浮田 芳昭 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (40578100)
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研究分担者 |
安藤 英俊 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (50221742)
大竹 真央 東京都立大学, システムデザイン研究科, 日本学術振興会特別研究員(PD) (20973275)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 表面修飾 / 分子間相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は分子の識別手法として,結合力スペクトルという新たな指標を導入し,これに基 づく新規バイオセンシングの実現を目的とする.申請者が開発した独自技術による,1000 結合以上の生体分子間相互作用の網羅的力学計測(分子引張試験法)と,ナノスケール界面での相互作用による力学的なバックグラウンドの理解に基づき,機械学習等の統計解析技術から微細な分子構造を識別するインテリジェント分子診断技術を開発する.
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研究実績の概要 |
R5年度はシリカ粒子へのアミン基の導入についてより詳細な検討を行った。アミンの導入量を制御するうえで、液相に溶かしたアミノシランによるアミン導入を検討し、プロトコルを確立した。アミノシランの濃度とシリカ表面へのアミノシラン導入量の関係をフルオレセインイソチオシアネート(FITC)による蛍光標識を行うことで定量的に評価しつつ、実験を行った。この結果、液相中におけるアミノシラン濃度の減少とともに、FITC標識による蛍光強度とガラス基板への粒子の付着性が共に減少することを確認した。一方、アミン導入後に溶液中で粒子を保存すると、表面のアミンが減少していくこともわかった。アミンの保存安定性や固定化状態については、もう少し検討の余地があると考えている。 ガラス基板への粒子の付着性については、主にブラウン運動の挙動を顕微鏡観察し、移動量と移動速度の関係を指標として検討をしてきた。この方法ではアミン導入量の増加とともに、移動量、移動速度が低下することがわかった。これは付着と非付着の判別がカットオフ値の設定によって変化するということであり、必ずしも付着と非付着を明確に判別できる方法ではないことも徐々にわかってきた。このため、R5年度終盤では、粒子に重力を印加することによる、沈降法でも付着性を評価している。 従前、ガラス基板へのアミン導入においては、気相反応系(いわゆるCVD)を用いてきた。この場合、ガラス基板表面へのアミン導入量はアミノシランの飽和蒸気圧が支配すると思われ、アミン導入量を制御することが困難と判断した。一方、シリカ粒子による検討により、液相によってアミンを導入する手法が確立できたため、次にガラス基板へも液相反応でアミンを導入する検討に着手し、現在本手法の評価を進めている状況にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
表面電位の評価など取り組みたいところだが、装置へのアクセスが制限される状況にあったことがひとつの障害であった。今後は新しいメンバーを加える予定のため、研究を加速できると期待される。
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今後の研究の推進方策 |
より詳細に粒子表面の解析をできるよう、新しいメンバーを加え研究を進める。 溶液法によるアミン導入により固相表面の相互作用についての評価をすすめる。特に、ファンデルワールス力によるガラス基板への粒子付着性の評価を中心に行う。まずは、ガラス基板とシリカ粒子それぞれへのアミン導入量を変化させて、複数の組み合わせで、付着性を調べる。この検討により系統的なデータを取得したのちに、固相表面に抗体を修飾して付着性を検討する。これとともに酵素免疫測定法を基盤として、固相表面への抗体固定化量や抗体の結合の形態(物理吸着によるものか、化学的な結合によるものか)を調べる。これらの検討から、粒子基板間の物理的な相互作用による非特異的な付着を低減しつつ、抗原抗体反応による特異的な結合を高い収率で実現可能な基板と粒子を確立する。 これらの要素が確立されれば、先に開発してある、ハイスループット引張試験装置による分子引っ張り試験の実験をすすめる。また、アミン導入方法の検討については、確立されたため、より選択性の高い反応系を実現するための、新しい抗体固定化方法も追加で検討したい。
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