研究課題/領域番号 |
22K18921
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
境 慎司 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (20359938)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 組織工学 / スフェロイド / セルドーム / 薬物評価 / 細胞培養 / 浮遊細胞 / 生体材料 / マイクロアレイ |
研究開始時の研究の概要 |
細胞マイクロアレイは、細胞応答の時間的な変動データを効率的かつ大量に採取するための強力なツールであり、多量のデータをAIで解析して新たな解決法を見出すことが可能となってきた今日では、その有用性はさらに高まっている。本研究は、既存の細胞マイクロアレイでは不可能であった、適切に培養液が交換された環境下で浮遊状態にて培養される浮遊細胞に関して、細胞応答の時間的変動データを様々な条件下で採取することを可能とする革新的な浮遊細胞マイクロアレイの創成に取り組む。
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研究成果の概要 |
細胞マイクロアレイは、細胞応答の時間的な変動データを効率的かつ大量に採取するための強力なツールである。本研究では、既存の細胞マイクロアレイでは不可能であった、適切に培養液が交換された環境下で浮遊状態にて培養される浮遊細胞に関して、細胞応答の時間的変動データを様々な条件下で採取することを可能とする革新的な浮遊細胞マイクロアレイの創成を目的として検討を行った。その結果、ガラス基板上に、細胞周期の変遷の観察や増殖の評価、導入した遺伝子による蛍光タンパクの発現などの評価が可能である浮遊細胞を内部に封入する長期間安定なゲル皮膜からなる中空マイクロドームの開発を達成し、その有用性を実証することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、新しい浮遊細胞マイクロアレイ技術の開発に取り組み、従来技術では困難であった培地交換を行いながらの長期間の時間的応答データの収集を可能とするデバイスの開発に成功した。このデバイスを使えば、細胞周期や増殖、遺伝子発現の評価が可能となり、細胞生物学の理解が深まると期待される。また、長期間安定なゲル皮膜の使用は、癌研究や再生医療の研究において重要となる長期間の評価を可能とすることから、新たな治療法の開発に貢献し、製薬開発の効率化の促進に寄与すると期待される。すなわち、本研究成果は、バイオテクノロジー産業の発展や基礎研究の深化にも寄与し、社会的・学術的に多大な意義を持つと考えられる。
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