研究課題/領域番号 |
22K18932
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
三重 安弘 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (00415746)
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研究分担者 |
安武 義晃 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (20415756)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 電解合成 / 大腸菌 / 多孔質電極 / ビタミンD3 / シトクロムP450 / 酸化還元制御 / 微細孔電極 / 物質生産 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物などが有する物質変換機能を活用した医薬品などのものづくりは、環境に優しく持続可能な社会の実現のための基盤技術になる。しかしながら、生産効率は低い場合が多いこと、生産可能な物質種は限定的であることなどが課題となっている。そこで、生物のエネルギー代謝の根幹である酸化還元反応を外部から操作することにより、これらを解決する概念が提唱されている。再生可能エネルギー由来電力を利用可能な電気化学法によりその操作を行うことができれば、特に有用と期待される。しかしながら、一般に細胞壁/膜の物理的な障害のため困難な課題となっている。本研究では、金属微細孔作製法と当該構造特性を活用して課題解決に挑戦する。
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研究実績の概要 |
生物エネルギー代謝の根幹である電子の流れを電気化学的に操作することで、微生物機能をより高次に活用して環境に優しい方法で有用物質を生産する概念が提唱されているが、電極-細胞間の電子移動(授受)は細胞膜による物理的な弊害により困難となっている。本研究では、これまでに申請者が見出した多孔性電極の作製法を活用し、高密度に微生物を含んだ多孔質材料を作製し、微細孔の強電場を利用して当該微生物機能を制御する方法を探索し、電気化学エネルギーを利用する新しいバイオものづくり基盤を構築する。 本年度(2年目)は、主に大腸菌を反応場とする物質変換反応系の改善に従事した。昨年度に構築した水酸化ビタミンD3生産用の大腸菌を用いた電気化学変換反応においては、生産(変換)効率が極めて低かった。そこで、基質(原料)であるビタミンD3や電子媒介物質の細胞膜透過性を向上させる目的で、膜中に存在する外来物質の取り込みや排出に関連するタンパク質を改変した変異型を調製して、電気化学的な生産を検討した。2種の前記関連タンパク質を変異させた大腸菌株において、10倍以上の水酸化ビタミンD3が得られ大幅な効率化に成功した。そこで、当該大腸菌を用いて、陽極酸化法による金属多孔性電極の孔内への内包化を検討した。多孔化における溶液組成や酸化溶解条件などを検討したものの、大腸菌の明確な内包化は確認できなかった。今後、溶液組成の大幅な改変やその他の条件を検討する必要があると考えられる。また、他の内包化の検討も進めることを検討しており、そのためのナノ材料の作製を本年度に行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題にてモデル反応として検討予定の水酸化ビタミンD3の生産系において、大腸菌株を用いた高効率な電気化学変換系の実証に成功しているが、多孔性電極内への内包化については未だ適切な条件を見出すに至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
構築した大腸菌株の電極細孔内への固定化のための適切な条件の探索と電気化学法による生産反応の調査を行う。並行して新たな細孔電極の作製と菌の内包化の検討なども行い、目的達成の確率を向上させる。
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