研究課題/領域番号 |
22K18962
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松原 正和 東北大学, 理学研究科, 准教授 (50450648)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 光電変換 / 渦状磁気配列 / 磁気トロイダル / 光電流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、既存の光電変換メカニズムとは全く異なる、ナノ磁性体で発現する空間反転対称性を破る磁気秩序(渦状磁気配列)による新規光電変換(磁気光電変換)を開拓する。磁気シミュレーションおよび微細加工技術を用い、ナノ磁性体の大きさ・形状・配列・周期・膜厚などを精密制御することで多彩な渦状磁気配列を実現する。これにより、磁気光電変換機能を系統的かつ包括的に調べ、「磁気光電変換」を利用した新型太陽電池の開発に道を拓く。
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研究成果の概要 |
本研究では、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換の新原理を開拓することを目指した。その結果、ナノ磁性体を用いることで、磁気的な光電変換(磁気光電変換)現象が起きることを明らかにした。また、詳細な測定により、その起源がナノ磁性体中に発生する空間反転対称性を破る磁気秩序(渦状磁気配列)であることを明確に示した。この結果は、半導体p-n接合界面や強誘電体を利用する従来の太陽電池とは全く異なる新規光電変換機能を世界で初めて明瞭に示すものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、半導体p-n接合界面や強誘電体におけるバルク光起電力効果などのこれまで知られている光電変換原理ではなく、ナノ磁性体中に発生する渦状磁気配列による磁気光電変換を世界で初めて明瞭に観測することに成功したことに意義がある。今後は、ナノ磁性体の大きさ・形状・周期・配列・膜厚などを変えることで、渦状磁気配列による磁気光電変換の巨大化を目指す。また、本研究で観測した磁気光電変換は、渦状磁気配列の直接的かつ高感度なプローブとしての利用も期待される。
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