研究課題/領域番号 |
22K18967
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
打田 正輝 東京工業大学, 理学院, 准教授 (50721726)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 磁性半導体 / 薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
実空間におけるトポロジカルな磁気秩序構造と、その非共面スピン構造のスピンカイラ リティが寄与する異常ホール効果の研究は、ますます盛んになっている。本研究では、トポロジカルな磁気秩序構造と結びつく半導体中のキャリア輸送に着目し、巨大な異常ホール応答を実現するトポロジカル磁性半導体の分野を新たに開拓する。
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研究成果の概要 |
本研究では、トポロジカルな磁気秩序構造と結びつく半導体中のキャリア輸送に着目し、巨大な異常ホール応答を実現するトポロジカル磁性半導体の開拓を目指した。特に、三角格子磁性半導体EuAsについてEuをGdで置換したEu1-xGdxAsの薄膜作製と輸送評価をx=0.03まで系統的に行った。その結果、わずかな元素置換によって、磁気輸送特性が劇的に変化する振る舞いが明らかになった。また、Eu-Asの二元系化合物において磁性半導体的な振る舞いを示す新物質を発見することに成功し、X線構造解析や電子顕微鏡観察によって、この新物質の組成と格子構造を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は、多様な相の存在や必要な蒸気圧・基板温度の問題によって選択的な成長が困難であったEu-As二元系について、II-V族分子線エピタキシー装置による薄膜成長が極めて有用であることを示している。Eu-As二元系化合物の中には、三角格子磁性半導体EuAs以外にも、磁性半導体的な性質を持ちかつフラストレートしたスピン配置をとる物質が多く存在し、今後の研究展開が期待される。
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