研究課題/領域番号 |
22K18968
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
渡邉 信嗣 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 准教授 (70455864)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 特徴空間フィルタ / 走査型プローブ顕微鏡 / 微小電流計測 / 走査型イオン伝導顕微鏡 / デノイズ / 特徴量エンジニアリング / 高速処理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では従来限界を超える信号雑音比の改善を可能とする、特徴空間を利用した高速デノイズ手法を開発することを目指す。特徴空間の演算を高速化することで高速信号処理系に適応可能なデノイズ手法の枠組みを開発する。また、開発した手法を微小信号を扱う高速ナノ計測法に実装し、信号雑音比の制限によって従来捉えること ができなかった物理現象を計測することで有用性を実証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、走査型プローブ顕微鏡技術の一種である走査型イオン伝導顕微鏡(SICM)に対して機械学習を利用して特徴空間フィルタを設計・実装し、SICM 計測の信号雑音比(SNR)およびデータスループットを改善した。作成したフィルタを用いて信号とノイズの情報を読み取り適切に分類することでSNRを向上することに成功した。特にSNR が低い状況で既存のフィルタ手法に比較して有用であることを実証できた。一方で、分類器を構成するパラメタ調整は現在のモデルでは自由度が高く、最適値を決める手続きが複雑になっている。今後は、こういったパラメタ調整を容易にするアルゴリズムを開発する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高速なフィードバック処理かつ微小信号の扱いが必須なシステムにおいて、フィルタ性能の向上は大きな課題である。本研究は、走査型プローブ顕微鏡(SPM)をこのようなシステムとして取り上げ、本研究でデザインしたデジタルフィルタが有用であることを示すことに成功した。ノイズと信号の情報を物理計測のモデルを用いて分類する本研究のフィルタ設計手法は幅広く応用できるものであり、汎用性が高い技術を開発できたと考えている。
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